ルノーは、F1でレッドブル・レーシングとのパートナーシップを終えることは“残念だとは思っていない”と語る。レッドブル・レーシングとルノーのパートナーシップは、2010年から2013年までF1のダブルタイトル4連覇を達成したが、2014年にV6ターボハイブリッドエンジンが導入されて以降、レッドブルはルノーのF1エンジンのパフォーマンスと信頼性について批判を繰り返し、緊張関係が高まっていた。
最終的にレッドブル・レーシングは、12年間に及ぶルノーとのパートナーシップを解消し、2019年からホンダのF1パワーユニットを搭載する道を選択。ルノーは、ワークスチームとマクラーレンの2チームへと供給体制が縮小することになった。しかし、ルノーはレッドブル・レーシングを失うことにまったく不満はないという。ルノーF1のマネージングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、レッドブルからの公な批判を寂しく思うことはないだろうと語る。「レッドブルとの関係を終えることをまったく残念に思っていない理由のひとつは、レッドブルが我々のコミュニケーションをコントロールしていたため、我々がそれに対応しければならなかったことにある」とシリル・アビテブールは Autosport にコメント。「それは競技の場のレベルではなかった。コミュニケーションの観点で見れば、レッドブルは我々よりもはるかに強力だからね」「我々は絶えず後手に回っていたし、多くの場合、それは彼らの目的に合ったコミュニケーションだった。そして、残念ながら、そのノイズとコミュニケーションが現実のものになりつつある世界に我々はいる」「はっきりさせておこう。我々のエンジン状況はまだ必要な場所にはきていない。だが、それは遠くから見るほど悪くもない。来年ははるかに良くなると言うことができる」ルノーは、レッドブル・レーシングのシャシーパフォーマンスから自身のマシンの進歩を評価できるという恩恵を受けていたが、シリル・アビテブールは、それを失うことはそれほど問題にはならないと考えている。「レッドブルとの関係にはいくつか不利な点があった。率直に言って、この話が再び書かれることになっても、私は一言も変えることはないだろう」「過去3年間、レッドブルと過ごせたことは素晴らしことだった。実際、それらは我々独自のワークスチームのスタートアップの月日でもあった。あのチームには良い部分と悪い部分の両面でエンジンに何ができるかを示す能力があった」「それは、マクラーレンの状況を我々から避けることができるものだ。残念ながら、マクラーレンは幻想を抱き、幻想が消えたときに痛手をこうむった」「我々は幻想を抱いてはいない。我々は夢を見ているわけではない。我々はシャシーとエンジンがどの位置にいるかを正確に把握している」「だが、現在、我々はレッドブルを失うことによる強みと弱みを十分に理解している。自分たちのコミニュケーションに集中し、コントロールし、イメージ、支出をコントロールし、投資、開発戦略をコントロールしている」「我々はコントロールしているし、コントロールすることが我々がワークスチームとして復帰することを望んだ理由のひとつだった」