ルノーF1チームのチーフテクニカルオフィサーを務めるボブ・ベルは、冬の間にもっとトップ3チームに近づけると思っていたと明かす。2016年にワークスチームとしてF1に復帰したルノーは、3カ年計画でワールドチャンピオンを狙えるチームを構築していくことを掲げており、今年はその最終年。自動車メーカーのワークスチームとして名門復活を目指している。
今シーズンの目標として現在のトップ3チーム(メルセデス、フェラーリ、レッドブル)とのギャップを縮めたいと考えていたルノーだが、開幕3戦を終えた時点でのコンストラクターズ選手権の順位は5位。エンジンカスタマーであるレッドブル(30ポイント差)とマクラーレン(3ポイント差)に遅れをとっている。ボブ・ベルは、進歩は果たしているものの、シーズン開幕までにトップ3チームとのギャップを縮められることを期待していたと語る。「我々がもっと上位にいないことには落胆していると言える」とボブ・ベルはコメント。「冬の間にトップ3チームとのラップタイム差をもう縮められると思っていたが、そうはならなかった。どちらかといえば彼らの方がさらに前進したと言える。それについてはやや落胆している」「マクラーレンに対するポジションにはまずまず満足している。彼らがエンジン仲間になった時は非常に心配していた。だが、トロロッソとハースが冬の間に素晴らしい仕事をしたのは明らかだし、我々を手こずらせてくれている」 「シーズンを通して彼ら全員と接戦になるだろうし、マクラーレンはこれから前進していくだろう。彼らはスタート時のロスをリカバーするための開発が非常に得意だ。本当に大接戦になるだろう。我々はスタートでもう少し前にいたいと思っていたが、精密科学ではないし、シーズン中に優れた開発作業をしていける自信はある」ルノーはまだリソースと人員という点でトップ3チームに後れを取っているが、それをギャップの大きさに対する言い訳にしてはならないボブ・ベルは語る。「我々の仕事がまだ十分ではないということだ。冬の間の設計やマシン開発において彼らほど賢くなかった。我々はまだ成長中であり、まだ自分たちの方法論を適切に組み立てている段階だ。人材も募集中であり、施設も建設している。だが、いつまでもこのフレーズを言い訳として言い続けたくはない」「我々はまだトップ3チームほど成熟していなし、新しいマシンを作るという点では彼らの方が上手だ」それでもボブ・ベルは、ルノーが残りのシーズンを通して進歩できると自信を持っている。「ギャップを半減できるかどうかはわからないが、それを縮め始めていける可能性は十分にある。収穫逓減の法則がある。彼らにはそれが起こっていくが、我々は彼らよりも楽に利益を見い出すことができる」