レッドブルF1のチーム代表ローラン・メキースは、RB22のパフォーマンス不足について、パワーユニットが主な弱点ではないとの見解を示した。開幕から3戦を終えて期待通りの結果は得られていないものの、マシン全体の課題の中でPUが「明確な弱点ではない」という状況自体を、前向きな進歩として評価している。
PUは弱点ではない RB22の課題は総合性能レッドブルは近年、フォードとの協力のもとで自社製パワーユニットの開発を進めてきたが、現時点でRB22の主な問題は別の領域にある。アイザック・ハジャーはこれまで、RB22に不足しているのは主にグリップとダウンフォースだと繰り返し指摘しており、マックス・フェルスタッペンも日本GP後に次のように語っている。「パワー的にはかなり問題ない状態だと思う。でも、クルマに関してはまだやるべきことがたくさんある」メキースも、特定の要素だけを問題視する見方には否定的だ。「特定のひとつの要素に焦点を当てるべきではない。我々がすでに達成していること自体が非常に大きな成果だ」「パワーユニットが明確な弱点と見なされていないという事実は、現在のベンチマークであるメルセデスに追いつくために改善すべき要素のひとつに過ぎないということを意味している。それ自体が大きな一歩だ」ゼロから始まったPU開発 プロジェクトの急成長メキースは、現在のPUプロジェクトの背景についても強調した。「このパワーユニットは3〜4年前には存在すらしていなかった。工場もなく、人員もいなかったが、今では約700人が働いている」「フォードとの協力関係も素晴らしく、初戦から何事もなかったかのようにグリッドに並べたことは大きな成果だ」この短期間での立ち上げを踏まえれば、PUが“足かせ”になっていない現状はむしろ成功といえる。メルセデスとの差は依然大きい 2026年は開発の年一方で、現状のトップであるメルセデスとの差については、依然として大きいと認めている。「現時点ではその差は大きいが、我々はそれを埋めるために全力を尽くしている」「問題はひとつの領域に限定されるものではない。昨年はシャシー開発を続けてきた影響もあり、シーズン序盤でその代償を払っている」「パワーユニットのプロジェクトもまだ新しい。我々は競争相手が現時点で先行していることを認識している」そのうえで、今季と来季の位置づけを明確にした。「これは学習の年だ。2026年は開発の年になる。我々はその挑戦を受け入れている」“無謀な挑戦”を選んだレッドブルのDNAメキースは、自社PU開発という決断自体がレッドブルらしいものだと語る。「自分たちでパワーユニットを開発するというのは非常に大胆な決断だ。おそらくこうした決断を下すのはレッドブルだけだろう」「不可能に思えることに挑戦し、それを実現する。それがレッドブルのDNAだ」現在では700人以上が関わる大規模プロジェクトへと成長し、すでに信頼性の面では高い水準に達している。「我々はもはや新しいエンジンメーカーであることを忘れかけている」「今は競争相手に対して不足している数キロワットをどう埋めるか、その最適化に集中している段階だ」PUが問題ではなく“改善対象の一部”にまで引き上げられている現状は、レッドブルにとって確実に前進を意味している。