クリスチャン・ホーナーが、沈黙を破ってF1の表舞台に戻ってきた。しかも控えめではない。レッドブル離脱後、数カ月にわたって発言を避けてきた元チーム代表は、「まだ終わっていない」という明確なメッセージとともに姿を現した。20年以上にわたりレッドブルをタイトル量産チームへと築き上げたホーナーは、昨年夏、イギリスGP直後にミルトンキーンズでの任期が突然終わって以降、傍観者の立場にあった。
その解任は、フェラーリ、キャデラック、ハース、アルピーヌといった名前が飛び交う憶測を呼び、パドックの空席には常にホーナーの名が結び付けられてきた。しかし本人はこれまで、一切語らなかった。その沈黙が破られたのが、ダブリンで開催されたヨーロピアン・モーターショーだった。そこで放たれた言葉が、再び噂に火を付けた。「F1には、まだ未完の仕事があると感じている。自分が望んだ形では終わらなかった」「ただし、何でもいいから戻るつもりはない。勝てるもののためにしか戻らない」目的と勝利を求めてこの発言のタイミングは偶然ではない。ホーナーは最近、FIA会長モハメド・ビン・スライエムとのパリでの会合を含め、要職との接触が目撃されている。一方でアルピーヌは、ホーナーが投資家コンソーシアムの一員であることを認めており、長年の友人関係にあるフラビオ・ブリアトーレ(アルピーヌのエグゼクティブ・アドバイザー)との関係も、エンストンのチームに少数株式を取得する可能性を巡る報道に拍車をかけている。レッドブルと切り離せない存在だった男が、新たな提携に前向きな姿勢を見せていることは、パドックを大いにざわつかせた。ただしホーナーは、単なる存在感の回復を求めているわけではないと強調する。「やるべきことがなければ、パドックに戻りたくはない。僕はこのスポーツが恋しいし、人々も、築き上げたチームも恋しい。F1で21年という信じられない時間を過ごした」「多くのレースとチャンピオンシップを勝ち、素晴らしいドライバー、エンジニア、パートナーたちと仕事をしてきた。もう戻らなくてもいい立場だ。今すぐキャリアを終えても構わない」「だからこそ、戻るとすれば正しい機会だけだ。勝利を望む人たちと、同じ欲求を共有できる環境で、素晴らしい人々と仕事をしたい」「雇われる立場ではなく、パートナーでありたい。どう転ぶかは分からないが、急いではいない。何かをする必要に迫られているわけでもない」メッセージは明白だ。クリスチャン・ホーナーは復帰に前向きだが、その条件はただ一つ。再び頂点に立てるマシンと、勝利を本気で目指す環境である。
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