レッドブル・レーシングのF1チーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、先週末のオーストラリアGPでRB20のフロントリミテッド サーキットにおける潜在的な弱点が露呈したと考えている。フロントタイヤの摩耗と激しいグレイニングがアルバート・パークのF1グリッド全体を悩ませていた落とし穴だったが、マックス・フェルスタッペンのレース序盤のDNFに続き、カルロス・サインツが最終的に勝利を収めた。
しかし、フェルスタッペンがグランプリを完走していても、サインツやフェラーリに匹敵するのに苦戦を強いられていただろうとセルジオ・ペレスが主張するように、レッドブル・RB20は万能ではなく、オールラウンダーでもない兆しがある。フェラーリとレッドブルが最後に優勝争いを繰り広げたのは2023年のラスベガスGPで、そこでもグレイニングが多発し、セーフティカーの介入に助けられたフェルスタッペンがシャルル・ルクレールを破って優勝した。「フェラーリが特に得意とする分野であり、ベガスで強かったのも、ここで強かったのも偶然ではないだろう」とホーナーはオーストラリアGP後に語った。「したがって、フロントリミテッド サーキットで改善が必要な領域があるのは確かだと思う」「ここは非常にフロントリミテッドなサーキットだし、路面の特性もあって、特にタイヤのグレイニングはフェラーリがコントロールしているように見えた。金曜日から彼らのロングランは確かに良さそうに見えた」「我々はクルマの問題を理解するために良い仕事をしたと思う。ただ、フルラップのサンプルしか得られなかったのは残念だ」フェラーリ・チーム代表のフレデリック・バスールもまた、ラスベガス/アルバート・パークの比較テストを受け、スクーデリアのタイヤマネジメントの開発を称賛した。「この状況ではおそらく良い状態にあるのは事実だが、先週末のタイヤマネジメントのおかげで、ジッダの最終ラップでファステストラップを達成することができた」とバスールは語った。「そして、我々がスティントの管理において正しい方向に進んでいることも示された」鈴鹿サーキットの急カーブのおかげで、レッドブルのフロントリミットの弱点が来週末(4月5~07日)再び試されることになり、フェラーリとの週末にまたがる一騎打ちの舞台が整う。2024年にレッドブルが再び圧倒的な優位性を示すと予想したF1の悲観論者にとって、オーストラリアGPの展開は今後の楽観的な見方となるだろう。メルボルンでのフェルスタッペンの早期リタイアのおかげで、日本GPはホーナーの主張が実現するかどうか、そしてバスールの楽観主義が報われるかどうかを探るリトマス試験紙のようなものになるだろう。