レッドブル・レーシングは、ルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンと組むことの緊張とコスト関連の理由から、ハミルトンと契約することは絶対にないだろうとアドバイザーのヘルムート・マルコは語る。アブダビGPを前に、レッドブル・レーシングのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーはDaily Mailに対し、ハミルトン側の代理人が今年初めにレッドブルへの移籍の可能性について接触してきたと語った。
しかし、ハミルトンは側近がレッドブルと接触していたことを否定した後、ホーナーは連絡を取ったのは英国人の父親アンソニーだったと明言。そして、ハミルトンとフェルスタッペンの超大型ラインアップは、チーム内で「ダイナミクスが正しくない」とし、レッドブルが検討するようなものではないと示唆した。レッドブルの両チームのドライバー決定にも携わるマルコは、ホーナーの見解に同調し、それに伴う経済的影響も妥当ではないと付け加えた。ホーナーとハミルトンの論争について尋ねられたマルコは「クリスチャンは私に知らせてくれたし、彼が受け取ったテキストメッセージも見せてくれた。私は彼に『ハミルトンとマックス、それはうまくいかないね』といった」「2021年にはアクションが多すぎて、なんというか、緊張感があった。その一方で、最も高価な2人のドライバーを1つのチームに置く余裕はない」「絶対にありえない。だから私はクリスチャンに言ったんだ。『ありえない』ってね」昨シーズンを通してさまざまな憶測が飛び交ったものの、最終的にハミルトンはジョージ・ラッセルとともに2025年末までメルセデスにとどまる2年間の契約延長にサインした。しかし、ハミルトンは、2021年12月以来F1レースで勝利しておらず、レッドブルのシートが魅力的であることは認めつつも、7度のチャンピオンはメルセデスにこだわり続けている。「サインしたことでチームへのコミットメントを示せていればいいんだけどね」とハミルトンは語った。「現実的な話として、ここでレースをしているドライバーはみんな、ウイニングカーに乗ることを夢見ている。おそらく、僕が成功していなかったり、多くの成功を収めていなかった若い頃は、おそらくマクラーレン時代だったら、もっと魅力的だったと思う」「レースという観点だけでなく、ある意味で物事に対する自分の視点を考えたとき、このチームに移籍したことは明らかだった。もっと成功したチームから、チームとともに成長し、築き上げるというビジョンを持って成功しなかったチームへの移籍を楽しんだ。チームと一緒に構築してくのは本当に良いフィーリングが得られた」「ここにいるドライバーは皆、レッドブルのマシンを見て、あのマシンを運転してみたいと思っているだろうし、僕もあのマシンを運転してその良さを体験したくないと言っているわけではない。どのドライバーもそう感じるだろう」「本当に難しい2年間を過ごしてきたと思うし、そのようなクルマになれるよう努力すれば、ただ最高のクルマに乗り込むよりもずっといいフィーリングになるはずだ。史上最も支配的なクルマに乗るという意味では、僕にとってはあまり意味がない。チームと力を合わせて作り上げ、彼らを打ち負かせるようになることが、私のレガシーにとってより良いことだと思う」