レッドブル・レーシングのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、F1シンガポールGPの週末にこれまで無敵を誇っていたレッドブルのRB19の弱点が露呈したことを認め、2024年F1マシンにとって「非常に有益な教訓」だとシンガポール市街地コースで土曜に行われた予選では、マックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスがダブルQ2敗退を喫し、日曜日にはフェラーリのカルロス・サインツが勝利を収めたため、レッドブルの前人未到の連勝記録は15で途絶えた。
レッドブルは金曜日からペースを落としていたが、ホーナーは日曜日のレース後にチームが自分たちの問題をより理解したと語り、明らかになった稀有な弱点を2024年のRB20で修正できることを期待していると語った。「週末前のシミュレーションが正しい結論に導かれなかったのかもしれない。そこから抜け出す方法を解明する必要がある」とホーナー氏は語った。「僕たちは間違った方向に進んでしまい、マシンの弱点の一部を露呈させてしまった。実際、これは来年に向けて非常に有益な教訓となった。RB20で解決できることを期待できる特定の事柄について非常に有益な洞察を与えてくれたからだ」さらにホーナーは「レースではより多くのことを理解でき、マシンのペースも予想通りにかなり戻った」と付け加えた。「ここで接戦になることは分かっていたが、金曜日にどれだけ離されていたか、特に1周でクルマにとって適切な動作ウィンドウにいなかったことに少し驚いた」「そこにいないときは、タイヤの感触がひどく、すべてがうまくいかない。レースでは非常に良い舵取りができたと思う。特に後半のスティントでは、マックスのペースは非常に強かった」フェルスタッペンとペレスは、前の車両がピットインした際に順位を埋めようとハードタイヤでスタートした。しかし、ウィリアムズのローガン・サージェントがウォールに衝突した後、20周目にセーフティカーが出動し、先頭車両は「フリー」ピットストップを得ることができた。フェルスタッペンとペレスはステイアウトにより一時的に2位と4位を走行したが、フレッシュタイヤを履いたジョージ・ラッセル、ランド・ノリス、ルイス・ハミルトン、シャルル・ルクレールにすぐに抜かれた。レッドブルは最終的にレースコンディション下で39周目と40周目、つまり43周目のバーチャルセーフティカー導入の直前にピットインしなければならなくなり、フェルスタッペンは15番手、ペレスは18番手まで後退したが、最終スティントで10ポジションアップを果たした。「セーフティカーが出た周回は、おそらく我々の戦略において考えられる最悪の周回だった。なぜなら、我々の前にいたマシンにフリーストップを与え、トラックポジションを得ると同時に、20周以上走ったタイヤで再スタートを切ることになったからだ」「マックスはフリーストップを行ったマシンに抜かれてしまった。その後、通常のレースコンディションでピットストップを行わなければならず、それでさらに23秒も遅れてしまった。レース後半での挽回とペースは素晴らしいものだった」ホーナーは来週末のF1日本Gでレッドブルが再び優勝争いに加わることを期待している。「過去18か月を見てみると、これはおそらく我々にとって最もトリッキーなレース週末の一つだった。金曜日と土曜日は間違いなくそうだったが、レースではマシンはかなり強かった」とホーナーは語った。「レイアウトもサーキットのタイプもまったく違うので、日本で競争力を発揮できることを願っている」「サーキット特有のものなのかどうか見てみよう。来週末の日本でフェラーリがいきなり1位と2位になれば、大きくジャンプアップできるかどうかがわかるだろう」「今年、我々はフォームが大きく辺づするのを目の当たりにしてきた。一貫していたのは我々だけだった。そっして、今週末は我々が少し調子を崩していることに気づいた。レースでは回復していたものの、セーフティカーのせいで完全にダメになってしまった」「鈴鹿では速くなるだろう」今シーズンこれまでのRB19の優位性を考えると、パドックの多くの人はレッドブルが2023年の全レースで優勝できるのではないかと推測していたが、ホーナーはそれはチームの念頭になかったと主張する。「全勝は予想していなかった。まだ8レース(現在は7レース)残っていた」とホーナーは語った。「ジェッダからずっと聞かれ続けてきたが、15レースを戦い抜いたことは想像以上だ。マックスの10連勝は狂気の沙汰だ。F1で1位と2位(セバスチャン・ベッテル)の最多連勝記録を持つことは信じられないほど誇らしい」「どうやら統計は重要ではないらしいが、チームとして信じられないほど誇りに思うものだ」「ここまで来られたこと、1988年以来の記録を更新できたことは、今年達成したような覇権を得ることがいかに難しいかを示している。みんなが自分の役割を果たした証だ」