レッドブル・レーシングは、2023年F1第12戦ハンガリーGPでシーズンの2度目となる大規模サイドポッドアップグレードを導入した。レッドブル・レーシングは、今年これまでのすべてのレースとスプリントで勝利を収めており、コンストラクターズランキングではメルセデスに対して208ポイントのアドバンテージを誇っており、ドライバーズタイトルレースではマックス・フェルスタッペンがチームメイトのセルジオ・ペレスを99ポイントリードしている。
その優位性にもかかわらず、夏休みを前にレッドブル・レーシングの勢いが衰える気配はなく、サイドポッドのデザインで限界に挑戦している。昨シーズンの新しい技術規定の導入以来、グリッドの上下のチームはレッドブルが採用した攻撃的なアンダーカット哲学に移行しており、マクラーレンはレッドブル風の外観でイギリスGPで2番手に浮上した。新しいバージョンは、4月のアゼルバイジャンGPで導入された第2バージョンの傾向を継続したより極端な進化であり、より幅広でより短い冷却インレットが導入された。レッドブルのチームプリンシパルであるクリスチャン・ホーナーは、3週間前のオーストリアGPの後、レッドブルRB19はシーズン開幕時と「それほど変わっていない」と語っていた。The Raceのテクニカルエキスパートであるゲイリー・アンダーソンは詳細に分析し、レッドブル・レーシングにとって今季最大のアップグレードであるとしているし、チームが公表している以上に重要な変更だと見ている。全開ののアップグレードはダウンフォースを増加させるのに効果的で、しかも効率的だった。レッドブル・レーシングがハンガリーGPで導入したパッケージは、RB19にレターボックス型の冷却インレットが導入された。これにより、サイドポッドのアンダーカットをよりアグレッシブにするスペースが生まれ、サイドポッドの周囲に取り込まれる気流が増加し、マシンのリアに向かって送られる。チャンピオンチームであるレッドブル・レーシングは、そもそもATRの割り当てが最も少なく、さらに2021年のコストキャップ違反の罰として10%の削減が課されており、チームは空力テスト時間の使い方を選択しなければならない。しかし、レッドブル・レーシングは進歩を遂げており、シーズン序盤に設定された進化の方向性における新たなステップは、このコンセプトから引き出せる性能はまだ十分にあると認識していることを示している。