レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、モナコはレッドブル・レーシングが通常の強みを発揮する場所ではないとし、ライバルに対して実質的なスピードのアドバンテージを持たない可能性が高いだろうと語った。2023年のF1世界選手権の最初の5ラウンドを終えて、レッドブル・レーシングはすでにコンストラクターズランキングで独走しており、ドライバーのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスはドライバーズチャンピオンシップで余裕を持って上位に位置している。
レッドブルのRB14チャージャーは、高いダウンフォースレベルと優れた効率性、そして強力なDRSを融合したエアロダイナミクスによってその性能を発揮する。しかし、巧みなサスペンション・セットアップによるメカニカルグリップもこのクルマの大きな特徴のひとつである。しかし、モナコのハイダウンフォースでタイトかつツイスティなレイアウトでは、通常はRB19のスピードが優勢となる長いストレートがないため、レッドブル・レーシングはライバル、特にフェラーリをクリアするのは難しいかもしれないとマルコは語る。「モナコでは、自分たちのレースの強みを発揮できない」とマルコはMotorsport-Magazin.comに語った。「前を走る者がペースを決める。タイヤの摩耗は決定的なものにはならない。スピードのアドバンテージが活きるようなストレートはない」「最大のアドバンテージは、タイヤのウォームアップが早いことで、そこが予選ラップの決め手になると思う」特に地元のヒーローであるシャルル・ルクレールがホームグラウンドで不運の連鎖を断ち切ろうとしているため、マルコは週末の始めからフェラーリのパフォーマンスに注意を払うつもりだと語った。「これまで見てきた限りでは、フェラーリは低速コーナーでレッドブルよりも速いことがある」とマルコは付け加えた。「エキサイティングになるだろう。楽しみだ」フェルナンド・アロンソは、アストンマーティンが完全勝利を掴む最大のチャンスが得られる開催地としてモナコを挙げた。マルコも侮れない存在であるアロンソを軽視していない。「アロンソはいつもいい選手だ」とマルコは語る。「トップスピードが足りないというハンデは、モンテカルロでは関係ない。そして、予選ですぐに上位に食い込むような良い週末を過ごせれば、彼は間違いなく候補になるだろう」