レッドブル・レーシングのレース戦略責任者が開幕戦バーレーンの攻略ポイントを解説した。ニューマシンRB18はどのようなパフォーマンスを見せるのか? 他のチームはどのようなプランを用意してくるのか? 新たな18インチタイヤはバーレーン・インターナショナル・サーキットでどのような働きを見せるのか? 2022シーズンの開幕戦を目前に控え、未知の部分は多い。
チームは昨シーズン終了直後からこれらの部分の解明に取り組んでいるが、その答えを誰よりも知らなければならないのが、オラクル・レッドブル・レーシングのヘッド・オブ・レースストラテジーを務めるウィル・コートニーだ。マシンをピットインさせるタイミングを決定し、タイヤをチョイスするのがウィルの仕事だ。また、ウィルはセーフティカー(またはバーチャルセーフティカー)導入時や天候変化への対応など、他にも様々な決断を下さなければならない。レース現場に帯同しないときのウィルは、ミルトン・キーンズのレッドブル・テクノロジー・キャンパス内にあるオペレーションルームでデータ分析にあたり、サーキットのチームがいかなる状況でも最良の判断ができるようにアシストしている。今週末のウィルを待ち受けているのは、1周5.4kmのバーレーン・インターナショナル・サーキットだ。決勝レースは57周で、レースディスタンスは308kmになる。伝統的にバーレーンではオーバーテイクのチャンスが多く、新レギュレーションが導入された2022シーズンはさらなる興奮が期待できる。また、ナイトレースがその興奮をより一層高めることになる。ウィルは次のように切り出す。「今年のバーレーンGPは非常にエキサイティングになるでしょうね。新世代マシンが出揃う初めてのレースですし、18インチタイヤも導入されます。今週末は未知の部分が数多く存在しています」ウィルは、未知の部分は多いが、レース戦略には過去のレースからいくらかヒントが得られるとして、次のように説明する。「伝統的にバーレーンは2ストップレースです。コース路面が非常に粗く、大幅なデグラデーションが起きる傾向が強いため、競争力のあるペースを維持してレース終盤を迎えるためには、1回以上のピットストップが必要になります」また、バーレーンはオーバーテイクを仕掛けやすいサーキットレイアウトで知られているため、レース戦略はトラックポジションよりもペースを重視したものになるとウィルは予想している。さらに、バーレーンは砂漠に位置するサーキットのため、気温は予測を立てやすい方だが、実際はそう簡単ではない。ウィルは次のように語る。「バーレーンではかなり強風になる可能性があり、そうなればマシンも大いに影響を受けます。強風コンディションではタイヤのデグラデーションと摩耗が増加します。風はレース中に注意を向かなければならない要素です。風に合わせてレース戦略を適宜変更することになるでしょう」2022シーズン開幕戦バーレーンGPは3月20日現地時間18:00(日本時間24:00)に決勝スタートを迎える。
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