レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、トロロッソでマックス・フェルスタッペンと同時デビューを果たしたカルロス・サインツはタイミング的に“不運”だったが、今ではフェラーリF1に影響を与えるドライバーになっていると称賛する。カルロス・サインツは、以前はレッドブルF1のドライバープログラムの一員であり、2015年にジュニアチームであるトロロッソでマックス・フェルスタッペンとともにF1デビューを果たした。
そのシーズンで、マックス・フェルスタッペンが51ポイントを獲得したのに対し、カルロス・サインツが18ポイントとやや一方的なチーム内バトルとなった。だが、ヘルムート・マルコは、マックス・フェルスタッペンがカルロス・サインツに対して個々のレースでアドバンテージを示した状況に関係なく、デビューシーズンにフェルスタッペンとパートナーを組むというタイミングはサインツにとって不運だったと感じている。「サインツが決定的な瞬間にフェルスタッペンに出くわしたのは不運だった」とヘルムート・マルコはAutoRevueに認めた。「我々はすでにシルバーストーンでの最初のテストで彼がいきなり猛烈な速さで走るのを目にしていた。彼はフェルスタッペンとほぼ同じレベルでしたーほぼね」2016年シーズン序盤、レッドブル・レーシングではダニール・クビアトが結果を残せず、カルロス・サインツとマックス・フェルスタッペンがそのシートを争った。「だが、フェルスタッペンとサインツのどちらかを選択するとき、それは明らかだった」とヘルムート・マルコは説明した。マックス・フェルスタッペンがレッドブル・レーシングのドライバーに抜擢された際、カルロス・サインツ陣営には明らかな失望があったとヘルムート・マルコは認める。フェルスタッペンがレッドブルに急いで入ったときに見落とされていたマルコは、サインズキャンプからの明らかな失望があったことを認めています。「彼らは二人ともがっかりしていたが、彼の父親(カルロス・サインツSnr.)が最もがっかりしていた」とヘルムート・マルコは説明した。マックス・フェルスタッペンとダニエル・リカルドのコンビが定着したことで、カルロス・サインツがレッドブル・レーシングに入り込む隙間はなくなった。サインツは、2017年シーズン終盤にルノーにローン移籍することを許され、2018年はフルタイムでルノーに完全移籍。そこからサインツのキャリアは反映し、2019年移籍したマクラーレンで成功した2シーズンを過ごした後、2021年にフェラーリに移籍した。フェラーリF1の初年度にカルロス・サインツは、チームと長期契約を結んでいるシャルル・ルクレールとシーズン終了まで接戦を繰り広げ、最終的にドライバーズチャンピオンシップで評価の高いチームメイトを打ち負かした。「サインツは確かにトップドライバーの一人であり、彼はそれを証明した」とヘルムート・マルコを続けた。「私の目には、彼はルクレールの目を覚まさせたように映った。スピードの面では、サインツはそのレベルにいたが、ルクレールは多くの事故に見舞われた」「マクラーレンでは、(ランド)ノリスが自分自身を確立した若者であることのを見た。そして、サインツはまったく彼に負けていなかった」