レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、ポルシェ/フォルクスワーゲン・グループと予備交渉を行ったとの噂を認めた。過去1か月間、フォルクスワーゲンが2025年からのF1参入に関心を持っているとの噂が多く報じられている。2025年以降、F1には新しいエンジンレギュレーションが導入され、新しいエンジンサプライヤーが参入するには理想的な時期となっている。
フォルクスワーゲン・グループがF1への参入を確約した場合、ポルシェまたはアウディのいずれかのブランドとなる可能性が高いと情報筋は述べている。そして、それがメルセデスのように完全なワークスチームとなるか、もしくは既存F1チームへのエンジンサプライヤーとしての形になるかどうかは明らかにはなっていない。ポルシェでモータースポーツ副社長を務めるフリッツ・エンジンガーも「ポルシェとフォルクスワーゲンAGは、世界中の関連するすべてのレーシングシリーズで絶えず変化する規制を観察している。これは、2025年からのF11の新しいエンジンとドライブトレインのレギュレーションにも当てはまる」と認めている。BBC は、フォルクスワーゲン・グループが、レッドブル、マクラーレン、ウィリアムズの3チームと最初の予備的な協議を行ったと報じている。F1から撤退するホンダのF1パワーユニット技術を引き継ぎ、2022年から独自のF1エンジンプログラムを運用するレッドブルにとっては、フォルクスワーゲンの参入は興味深い話だが、ヘルムート・マルコは慎重だ。「過去に多くの企業と話をした。我々はお互いに話し合っているが、まだ明確なことは何もない」とポルシェ/フォルクスワーゲンの噂についてヘルムート・マルコは ServusTV に語った。また、ヘルムート・マルコは、レッドブルの現状について詳しく説明している。現在、2022年以降、独自のエンジンを製造するために『レッドブル・パワートレインズ』というエンジン工場で作業が行われている。「まず、レッドブルは、独自のエンジンで自給自足する必要がある。今は2022年からエンジンを維持するだけで済むが、2025年からの新しいレギュレーションによって、よりシンプルで安価なエンジンが提供されるため、エンジンを自分たちで開発する技術的な可能性もある」とヘルムート・マルコはコメント。また、ルノー、メルセデス、フェラーリからエンジンを購入するという選択肢については「それはもはやレッドブルの精神の範囲内ではないことに満場一致で同意している」と明確に否定した。