レッドブルF1のモモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、2020年にアルファタウリ・ホンダでF1デビューを果たす角田裕毅について語った。レッドブルが所有するF1チームのスクーデリア・アルファタウリ・ホンダは、2021年シーズンのドライバーとして角田裕毅(20歳、神奈川県相模原市)を起用することを発表した。
レッドブル・ジュニアチームとHondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクトに所属する角田裕毅は2020年のFIA F2(フォーミュラ2)選手権にカーリン・モータースポーツから参戦。フィーチャーレース優勝2回とスプリントレース優勝1回の3勝を含む7度の表彰台によりF2選手権総合3位に輝き、そしてF1スーパーライセンスを取得した。レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーでドライバー育成責任者を務めるヘルムート・マルコは角田裕毅について「ホンダと協力をはじめた時、山本(雅史/ホンダF1 マネージングディレクター)さんに有望な若手ドライバーのリストを頂きました。リストの3選手の中で一番印象を受けたのが裕毅でした」と振り返る。「その後のF3のテストでは、高速コーナーで素晴らしい走りを見せるなど目を見張るものがありました。ホンダにはHondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクトがあり、挑戦ではありましたが彼らと共に裕毅のF3参戦をサポートしました。F3では一勝のみで時期尚早という声もありましたが、翌年のF2挑戦は正しい判断をしたと思っています」「日本は非常にモータースポーツが盛んな国です。ここ10年、F1で成功した日本人はいません。裕毅のように若く、向上心のあるドライバーが日本のモータースポーツ界をまた盛り上げてくれる信じています」角田裕毅は先日イタリアのイモラ・サーキットで行われたテストで2018年型F1マシンで300km走行したほか、12月15日(火)にアブダビで行われたヤング・ドライバー・テストでスクーデリア・アルファタウリのためにドライブしました。F1参戦について角田裕毅は「他のレーシングドライバー同様F1に参戦することが私の目標でしたので、とても嬉しいです。機会を与えてくれたスクーデリア・アルファタウリ、レッドブル、ドクター・マルコ、そしてHondaの皆さんに感謝申し上げます。ここに至るまでに共に戦ってきたチーム、特にカーリンには感謝しかありません。多くの日本のF1ファンの希望を背負っていることを実感しています。来年、彼らのためにベストを尽くします」と喜びを語った。アルファタウリ・ホンダF1のチーム代表を務めるフランツ・トストは「レッドブルは裕毅のキャリアをここ数年フォローしており、彼が我々チームにとって大きな財産になると確信しています。今年のF2において彼はレースでの積極性と技術的理解力を適切に併せ持っていることを示しました。11月にイモラで行ったテストでは、2018年マシンでのレースシミュレーションで彼のラップタイムは非常に安定していた上に一日を通して成長し続け、我々のエンジニアに有益なフィードバックをもたらしました。彼とホンダのエンジニアたちとの連携はとてもスムーズで我々にとって、大いに助かります。今週のアブダビでのテストでは彼は飲み込みの早さを披露し、F1への準備ができていることを我々に証明しました」とコメントした。■レッドブル・ジュニアチームについて未来のF1チャンピオン発掘を目的に2001年に設立した育成プログラム。責任者はドクター・ヘルムート・マルコ。これまでレッドブル・ジュニアーチームから誕生したF1ドライバーの内、2020年のF1世界選手権に参戦したのは下記の7名。・マックス・フェルスタッペン(オランダ):レッドブル・レーシング・アレックス・アルボン(タイ):レッドブル・レーシング・ピエール・ガスリー(フランス):アルファタウリ・ダニール・クビアト(ロシア):アルファタウリ・セバスチャン・ベッテル(ドイツ):フェラーリ・ダニエル・リカルド(オーストラリア):ルノー・カルロス・サインツ(スペイン):マクラーレン■スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ(Scuderia AlphaTauri Honda)についてスクーデリア・トロ・ロッソ(Scuderia Toro Rosso)として2006年よりFIA F1™世界選手権シリーズに参戦。2008年イタリアGPでSTR3操るセバスチャン・ベッテルがチーム及び彼自身にとっての初優勝を果たす。レッドブルのプレミアムファッションブランド“アルファタウリ(Alpha Tauri、※)”のグローバル展開の一歩として、2020年シーズンからチーム名とイメージを新たにスタート。そして再びイタリアGPにて、今度はAT01操るピエール・ガスリーがチーム史上2度目、自身初優勝を獲得している。優勝:2回表彰台:4回ファステスト・ラップ:1回ポール・ポジション:1回2020年コンストラクターズ順位:7位代表:フランツ・トスト
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