レッドブル・ホンダのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、F1プレシーズンテストの結果から結論を導き出そうとするのは“危険”なことだと語る。今年のF1バルセロナテストではメルセデスのバルテリ・ボッタスが最速タイムとなる1分15秒732をマーク。2番手には0.6秒差でレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが続いた。
しかし、3強チームの一角であるフェラーリは控えめなテストとなり、シャルル・ルクレールがルノーのダニエル・リカルドに次ぎが4番手タイムで終えている。フェラーリは、パフォーマンスに懸念を抱いていることを認めている。ダウンフォースを重視したSF1000は前年モデルよりもコーナーリング性能が向上したが、その代償としてストレートスピードを失った。フェラーリのF1チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、開幕戦では優勝を狙えないと弱気な発言をしている。Auto Motor und Sportの分析によると、最速マシンはメルセデス、そこから0.3秒遅れでレッドブル・ホンダ、さらに0.3秒遅れでフェラーリとの結論を出している。しかし、クリスチャン・ホーナーは、F1プレシーズンテストの結果から結論を導き出すのは危険だと語る。「プレシーズンテストからあまりに多くの結論を出そうとするのは常に危険なことだ」とクリスチャン・ホーナーは Motorsportweek にコメント。「フェラーリは前回のテストではかなり控えめだったが、正直に言って、彼らを過小評価するのは愚かなことだと思う」とクリスチャン・ホーナーは語る。「メルセデスは6回のワールドチャンピオンであり有所候補だ。彼らのペースはここで強く見えたし、常にレースではなくテストで問題に遭遇することを望むものだ。今年も同じチームがグリッドの上位を争うことになると思う」レッドブルのモタースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコも「テストは策略と偽装がすべてだ。誰も何の事実も語らない」と語る。「だが、確実なことは、我々は最近のシーズンよりもはるかに準備が整っていることだ。我々はすでにメルボルンでメルセデスと勝利をかけて戦うことができると思う」レッドブルのF1ドライバーを務めるマックス・フェルスタッペンもテスト結果を読むことの重要性を否定する。「僕はテストを6回経験しているけど、メルボルンは非常に異なるため、テストでは実際のラップタイムに関して何も得られない。メルボルンで何が起こるかを待ちたい」とマックス・フェルスタッペンはコメント。「メルボルンだけでなく、物事が本当にうまくいくかどうかわからない面白いGPになることもある。勢力図をうまく読むには、数回のグランプリが必要だ。ここではあまり注目していない」「ここで僕たちにとって最も重要なことは、マシンでいろいろと異なる種類のものをテストすることだ」クリスチャン・ホーナーは、ホンダのF1エンジンを獲得したことで、F1タイトル奪還にむけた全ての材料が揃ったと考えている。「我々は非常に強力なチームだと思っている。ドライバーラインナップ、チーム、チーム内の強さと深さ、エンジンパートナーも重要な側面だ。それはここ数年で欠けていた要素だった。昨年、我々が3勝、そして、ポールポジションを獲得し、シーズンが進むなかでホンダF1との関係は本当に成長したと思う」「継続性を備えた2年目に向けて、パワーユニットのシャーシにより統合され、当然、我々の期待が高まっている。今年の目標は非常に高い。それが挑戦だ。我々は激しいライバル、偉大な競争相手と戦わなければならない。だが、我々のチームには強さと深さがあり、今年こそ一緒に(F1ワールドチャンピオンに)挑戦をしたいと思っている」レッドブルは6日間のF1プレシーズンテストで780周を走り込み、総合タイムではフェラーリを上回った。ロングランペースはメルセデスにわずかに後れをとっているが、クリスチャン・ホーナーで自身に満ちあふれている。「12か月前よりもシーズンむけて準備が整っていると感じている。我々とホンダF1との関係はより成熟しており、レギュレーションは安定している。我々が合理的な形になっていることを期待している」
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