レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、レッドブルのジュニアドライバープログラムにはF1に値する若い才能が枯渇しているとの見方を否定している。2018年末にピエール・ガスリーのレッドブルへの昇進とブレンドン・ハートレーの解雇を決定した後、ヘルムート・マルコは所属ドライバーだったダニール・クビアトを2019年のトロロッソのF1ドライバーとして呼び戻した。
この動きは、少なくともF1の適正な若い才能が枯渇しているレッドブルのジュニアチームの現状を反映している。だが、ヘルムート・マルコは、その見方を否定。今年F2に参戦する19歳の角田裕毅を将来のF1ドライバー候補として挙げた。「我々のプログラムにはまだ非常に優秀な才能がいる。角田裕毅もその一人だ。彼は158cmしかなく、実際にみんなのお気に入りだ」とヘルムート・マルコは Motorsport-Total.com に語った。「そして、昨年のF3で不運な4位だったユーリ・ビップスがいる。彼は今年、日本のスーパーフォーミュラでレースをする。彼はすでにテストで最速の男であり、常にトップ4に入っていた」また、新たな才能として16歳のデニス・ハウガーの名前を挙げた。「昨年彼はF4で13~14のレースに勝ち、来シーズンはリアム・ローソンと一緒にF3をドライブする」とヘルムート・マルコは付け加えた。「ミック・ドゥーハン(MotoGPチャンピオン)の息子ジャック・ドゥーハンもF3にも参戦する」だが、ヘルムート・マルコは、すべての才能がモータースポーツの頂点に達するとは限らないことを認めている。「F1に到達できなかったドライバーの多くは、まだ良いお金を稼いでいるし、趣味を職業に変えることができた」とヘルムート・マルコは語る。「それは素晴らしいことではないか? それは実際、当初の我々の哲学だった。モータースポーツがどれほど高価かは誰もが知っているので、ジュニアチームは一種のセーフティネットになるだろう」「したがって、ディートリッヒ・マテリッツは主に才能をサポートして、彼らがより高いレベル昇進できるようにしたかったが、その後、我々は突然2つのF1チームを獲得した。それで我々のアプローチは明確になった。それなりに成功した人をサポートするだけでは不十分だった」「その後、我々は別の方向に進んだ。選択が厳しくなり、少なくともグランプリで勝てる可能性が必要になった」そのため、レッドブルのジュニアプログラムは厳しい判断を下す。昨年はダニエル・ティクトゥムを含めた才能がプログラムを去っており、冷酷なプログラムだとの見方が多い。「必ずしも私はその考え方を理解していない。我々は完全なシーズン、時には数年にわたって才能に資金を提供している」「我々のリソースがなければ、彼らはそのような位置にまったく到達しなかっただろう。そして、結局のところ、20人のドライバーだけがF1でレースすることができる」