レッドブル・レーシングのチームマネージャーであるジョナサン・ウィートリーは、アブダビの砂漠にサーキットができる様子や、チームが中段グループから2009年度のチャンピオン候補となるまでを見つめてきた。彼にこのサーキットについて訊ねると同時に今年を振り返ってもらった。アブダビのサーキットの印象は?初めてここを訪れたのはバーレーンの後で、その時はまだ埃だらけといった感じだった。舗装が済んでいるのはピットストレートだけで、建物も工事中だったし、今滞在しているホテルも基礎しか出来ていなかった。彼らは本当に...
チームにとっては、このサーキット独特の難しさというのはありますか?準備作業は他のどのサーキットとも変わらない。サーキットにはそれぞれ、独特の特徴がある。このサーキットでは、オフィスの窓に保護フィルムを貼った。ラップトップの中を覗かれないようにね。でも、それ以外は他とほとんど同じだ。必要なものは全て揃っている。コースに関しては?コースにもそれぞれ独特の難しさがあるが、一番難しいのは、ここを一度も走った経験がないということだ。何回かコースを歩いてみたが、クルマが走っているのはまだ1度も見ていない。YouTubeでも見れるものは全部見たけれどね。F1カーのレースはどこでも難しいだろうけれど、ここが一番難しいのではないかな。今シーズンの初めには、このような好成績を期待していましたか?僕は、どうしようもない楽天家でね。いつでも、こういうシーズンを期待しているんだよ。冬はかなり厳しい状況で、会社のために余剰人員削減という惨めな思いもしなければならなかった。新しいチームをひとつにまとめ、機能させるという仕事は、僕のキャリアの中でも一番大きな仕事だった。もちろん、良い結果が出したいとは常に思っていたが、明らかにブラウンはダントツに速かったし、彼らには当初はルール違反だと考えられていたディフューザーもあった。我々が初めて本格的にダブルディフューザーで戦ったのはモナコだ。だから、こんなレベルの戦いができるとは思っていなかったので、中国で優勝した時は嬉しかった。 あなたにとってのシーズンのハイライトは上海のレースですか?中国は最高だった。シルバーストンは本当に信じられないほどの結果だった。ホームレースでの優勝と2位だ。この業界で仕事を始めて18年になるが、初めての経験だった。でも、ニュルブルクリンクでマークと共に表彰台に上がることができたのが、僕にとってはシーズンのハイライトだった。マークが初優勝を果たし、僕は誇らしい気持ちでチームの代表者としてコンストラクターズ・チャンピオンシップのトロフィーを受け取った。僕のモータースポーツのキャリアにおけるハイライトシーンのひとつだと言って良いだろう。今週末は何を期待していますか?今週末は本当に厳しい戦いになると思う。図面を見る限りでは、マクラーレンに有利なサーキットに見えるが、我々もシンガポールを戦ったクルマを持ってきているので、ストリートサーキットという意味では問題はない。コンペティティブな戦いができるとは思うが本当にタフなレースになるだろう。
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