レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、2019年のF1世界選手権でもグリッド後方での戦いを強いられることになると考えている。昨年、ホンダからルノーにF1エンジンを変更したマクラーレンだが、ドラッグの大きなマシン特性が明らかになり、さらにシーズン序盤に風洞テストでは確認できない原因不明の空力問題が発生し、マシン開発が停滞。フォースインディアの消滅に助けられ、コンストラクターズ選手権を6位で終えた。
しかし、今季マシン『MCL34』はプレシーズンテストで優れたパフォーマンスを発揮しており、カルロス・サインツが1分16秒台を記録した8人の一人として総合8番手タイムとなる1分16秒913をマークした。ランド・ノリスも総合10番手を記録している。マクラーレンのアンバサダーとして第2週のF1バルセロナテストを観察したフェルナンド・アロンソは、MCL34がいくつかのエリアで“驚くほど良くなっている”とし、チームは新シーズンに向けて正しい方向に向かっていると語る。「いくつか驚くほど優れている部分もあるし、彼らは結果に満足している。全体的に非常にポジティブな2週間前だったと思う。完璧ではないけど、方向は正しい」とフェルナンド・アロンソは語っている。しかし、ヘルムート・マルコはそうは思ってはいないようだ。レッドブル・レーシングがマクラーレンが“捨てた”ホンダのF1エンジンを今季から採用。さらにトロロッソのテクニカルディレクターだったジェームス・キーと引き抜かれた因縁がある。「フェラーリがトップだ。その次が我々であり、メルセデスの前だ。その後ろには大きなミッドフィールドのグループがある。そこはかなりの接戦になるだろう」とヘルムート・マルコは Speedweekコメント。「マクラーレンとウィリアムズはそのグループの下だ」レッドブル・ホンダは、F1バルセロナテストの第2週目の3日目にピエール・ガスリーがクラッシュを喫し、最終日にマックス・フェルスタッペンがパフォーマンスランをできないという状況に陥った。それもあり、レッドブル・ホンダはピエール・ガスリーが総合11番手、マックス・フェルスタッペンは総合17番手とタイムシートでマクラーレンよりも後方に位置し、走行距離でも833周とマクラーレンを下回っている。