レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、2018年シーズンの振り返りのなかでマクラーレンに屈辱的な言葉を浴びせた。マクラーレンは、ホンダとのパートナーシップを解消した際、車体はグリッドではベストシャシーであり、ルノーのエンジンを搭載すれば、レッドブル・レーシングに対抗できるはずだと豪語していた。
マクラーレンの目論みはシーズンが開幕してすぐに崩れることになるが、レッドブルとマクラーレンの関係は、マクラーレンがトロロッソのテクニカルディレクターを務めるジェームス・キーの引き抜きを契約が成立する前に発表したことでさらに悪化した。2018年を振り返り、ヘルムート・マルコはマクラーレンへの皮肉を込めた口撃を行った。「我々は通常のレースで同じエンジンでマクラーレンを2度周回遅れにしている。あなたはそれをどう思う?」とヘルムート・マルコはコメント。「もちろん、ダウンフォースだけを見れば、マクラーレンが前年のスパでどのようなことをしていたかを見なければならない。フルウイング、フルダウンフォースだ。もちろん、彼らはコーナーでは最速だった」「だが、ストレートでは・・・もし我々がクルマをそのようなやり方でセットアップしたら、決して我々の結果は達成できなかっただろう。妥協をしなければならなくなる。重要なのはコーナーリングスピードではなく、総合的なラップタイムだ」マクラーレンがホンダを捨てた後、レッドブルは姉妹チームのトロロッソにホンダのF1パワーユニットを搭載。2019年のレッドブル・ホンダとしてのパートナーシップで落とし穴にはまらないように姉妹チームのトロロッソを実験台にしてホンダのポテンシャルを見極めた。「当然ながら、我々にとって特定のリクス要因はある。ホンダは追いつかなければならないし、彼らは積極的に仕事をしていかなければならない。だが、それが我々を思いとどまらせることはない。私は我々がメルセデスとフェラーリのようにシーズンあたり3基のエンジンを期待できるとは思っていない」「だが、マックスとダニエルは18番手や19番手からスタートしたときでさえ、2~3周で再び上位の近づくことが可能なことを何度か示した」マクラーレンによるジェームス・キーの引き抜きについて、ヘルムート・マルコは「何かを議論しているときにプレスリリースを通してそれを聞かされるとはね・・・」とコメント。「だが、まだ解決策はない。アブダビで私はマンスール・オジェに会った。両社が解決策を求めているので、彼とじっくりと整理していくことになる。成功する可能性はある」マクラーレンは、ジェームス・キーが2019年にチームに加入することを明言していはいるものの、まだそれがどのタイミングになるかは明らかにしておらず、2019年マシン『MCL34』にジェームス・キーがインプットを与えることはないとしている。来年、ホンダのパフォーマンスが大幅に改善した場合、マクラーレンはヘルムート・マルコからの屈辱的な言葉を浴びせ続けられることになるかもしれない。
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