エクソンモービルは、レッドブルとの新たなパートナーシップに自信を見せている。今シーズン、レッドブルは燃料と潤滑油をトタルからエクソンモービルに変更。エクソンモービルは、長年マクラーレンとパートナーシップを結んでいた。近年、エンジンメーカーにとって燃料はレースにおける重要な要素だとなっており、メルセデスとペトロナスのパートナーシップはF1のベンチマークとなっている。
レッドブルは、昨年12月という遅い時期での決定となったにも関わらず、エクソンモービルとの新たな関係により変化はすぐに表れると考えている。エクソンモービルのグローバルモータースポーツ技術マネージャーを務めるブルース・クローリーは、レッドブルとのパートナーシップが素早く形になったのは、これまでメルセデスとホンダにターボV6エンジン向けの製品を供給しており、様々なエンジンでの幅広い経験があったからだと述べた。「本当に良いスタートを切れたと思っている」とブルース・クローリーはコメント。「我々の燃料とエンジンパッケージは競争上のアドバンテージがある。プログラムの初期結果にはかなり満足しているが、今後もさらなる改善を目指していく」「レッドブルとの挑戦は、エンジンが我々のエンジンオイルと燃料に対してどこまで貪欲かを見極めることだ」「我々にはF1で35年以上の経験があり、多くのエンジン構造が移り変わっていくのを見てきた」「レッドブルが我々と仕事をすることに興味を持ったのは、我々にパフォーマンス向上をもたらす実績があるからだ。彼らは今シーズン、チャンピオンを獲得することに高い関心を持っているし、鍵となるのは技術面でのパートナーシップだ。我々は彼らに優れたパフォーマンスをもたらすためにここにいる」昨年、レッドブルとエクソンモービルは技術面のプランについて意見交換を始めたが、商業的守秘義務とルノーのパワーユニット改造による実用上の制限があり、きとんとしたダイナモテストが行えるのは数週間に限定された。「6カ月くらいあれば嬉しかったが、我々の開発プログラムはとても短い期間に詰め込まれたので、大きな挑戦だった。初日はデータのない状態でスタートした」とブルース・クローリーは付け加えた。「我々は非常にデータを重視している。新しいプログラムのスタートでは、どこから始めるかを理解し、進むべき方向性をはっきり描くために、経験や初日の理論的評価がどれだけ良かったかといったに大きく依存している」ブルース・クローリーは、オーストラリアGPに向けて燃料と潤滑油の最初のバッチがすでに出荷されているが、残りのシーズンに必要なものを微調整するために、プレシーズンテストは非常に激しいものになるだろうと述べた。エクソンモービルの製品はどれくらい変更されててきたのかと質問されたブルース・クローリーは「我々が取り組んでいる新しいエンジンの要求は、ホンダとの仕事で慣れていたものとは違うし、ホンダのエンジンはメルセデスのエンジンとは異なっていた」とコメント。「これはV6ハイブリッド時代における我々の3基目のパワーユニットだ。その全てが異なっていることはそれほど驚くことではない。それら全てのエンジンに異なるソリューション、メカニカルデザイン、マテリアルが採用されているからだ」「それらすべての要素が潤滑油と燃料組成にかなり大きな影響を与えている。実際、それらが全てが同じだったら驚いただろう」