レッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、現在のエンジンルールが挑戦を阻んでいるし、今シーズンもメルセデスが支配体制を築くと予測している。2010年から2013年まで4年連続でコンストラクターズ選手権を制覇したレッドブルだが、新しいエンジンが導入された2014年は2位、2015年にはメルセデスと516ポイント差の4位に転落した。
レッドブルが、ルノーのパワーユニットの問題に苦しんだ一方で、フェラーリはメルセデスとのギャップを縮め、2016年にタイトル奪還を目指している。現行レギュレーションでは、エンジンのコストを抑えるために“トークン”システムが導入されているが、ライバルメーカーがメルセデスに追いつきやすくするために、今年も当初のプランより制限を緩めてシーズン中のアップグレードが許容されることになっている。それでも、ヘルムート・マルコはメルセデスの圧勝がさらに続くだろうと考えている。「何も変わらないのであれば、またいつものメルセデス優勢だろう。残念ながら、現在のレギュレーションはかなり制限がきつく、後方から上がっていくことはできない。我々にはもっとパワーのあるエンジンが必要だ」とヘルムート・マルコは Salzburg Nachrichten にコメント。レッドブルは、タグホイヤーの名を冠したルノーエンジンで2016年を戦う予定だが、来年以降の計画は明らかになっていない。各F1チーム代表らは、現行とは異なるレギュレーションに沿った低予算のバジェットエンジンを来年に導入する案に反対しており、代案として現在のパワーユニットをより低価格でカスタアーチームに供給する方法を検討している。しかし、バジェットエンジンを支持するヘルムート・マルコは、F1はもっとパワフルでエキゾーストノートの大きいエンジンに向かって進むべきだと主張する。「我々には荒々しいほどの力とサウンドを備えたエンジンが必要だ。後方に控えるエンジニアではなく、ドライバーが自らのスロットルさばきでパフォーマンスを決めるべきだ」
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