レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、F1ドイツGPでメルセデスのルイス・ハミルトンがピットレーンスタートを強いられることなく、予選とレースの間にブレーキ素材を変更できたことが新たな前例になるとして、FIAにその理由の明確化を求めた。メルセデスはルイス・ハミルトンが予選でブレーキトラブルに見舞われてクラッシュを喫したことを受け、ハミルトンのブレーキマテリアルをブレンボ製からカーボン・インダストリー製に交換。
FIAは、ブレーキディスクの重量、慣性、機能が同じであるとして、パルクフェルメ規約の範囲内で交換することを認めた。通常、予選とレースの間はクルマはパルクフェルメ状態に置かれ、スペックを変更できないようになっている。ルイス・ハミルトンは、カーボン・インダストリーよりも特性が好みだとしてブレンボ製ブレーキを使用していた。クリスチャン・ホーナーは、レッドブルが抗議しなかったとはいえ、許可された理由が理解できないと主張する。 「あれはマシンスペックの変更だ。元々のものに変更するというのであればあるのかもしれないが、そのドライバー自身が別物と説明しているような別のメーカーが作った異なる特性を持ったものに変えたとなるとこれは興味深い前例になる」 「それが可能ならば、他に何ができるのかという話になるのは明白であり、はっきりさせる必要がある。許可した正当な理由を聞くのが楽しみだ」 安全性の理由から認められた可能性があるのではないかと問われたクリスチャン・ホーナーは、同じブレーキマテリアルを使用するレッドブルは一切の問題が生じていなかったとコメントしている。 「我々のクルマは2台ともルイスが昨日(土曜日)使っていたものと同じ素材を使っているはずだ。我々のクルマでは異常はなかった」