F1チームは、2021年のF1世界選手権の3つのグランプリで土曜日に“スプリント予選”を実施するフォーマットをトライアルすることに合意。通常のグランプリ週末とはセッションの構成やタイヤ配分が異なる。今年から通常のグランプリ週末では、金曜日に2回、土曜日の午前に1回と、60分間のプラクティスセッションが3回実施され、土曜日の午後に予選、日曜日に決勝という編成で行われる。
しかし、スプリント予選が行われる週末には、土曜日に決勝スターティンググリッドを決定する“スプリント予選”が行われることで、編成とタイヤ割当が異なってくる。スプリント予選のグランプリ週末では、金曜日の午前に60分間のプラクティスを行った後、午後からスプリント予選のグリッドを決めるための予選が行われる。土曜日には午前中に60分間のプラクティスが行われた後、午後に通常のレースの3分の1にあたる100km(約30分)のスプリント予選が実施され、日曜日のスターティンググリッドが決定する。2021年のF1世界選手権では、各マシンへのタイヤ割当が決まっており、ソフト×8セット、ミディアム×3セット、ハード×2セット、インターミディエイト×4セット、フルウエット×3セットが配分される。スプリング予選が実施される週末にはドライタイヤの配分が異なり、ソフト×6セット、ミディアム×4セット、ハード×2セットとなり、ソフトとミディアムの配分数が違ってくる。雨天用タイヤのセット数は変わらないが、フリープラクティス1、フリープラクティス2、予選(金曜日)がウェットコンディションで行われる場合、各ドライバーはインターミディエイトの追加セットを許可される。スプリント予選(土曜日)がウェットで行われる場合も、インターミディエイトの追加セットが利用できる。週末にタイヤがどのように使用されるかについての正確なルールはまだ定義されている段階であり、さらにいくつかの変更がある可能性があるが、以下のような使用が予定されている。【フリープラクティス】金曜日に60分間行われるフリープラクティス1では、各ドライバーは2セットのタイヤ(任意のコンパウンド)を使用し、セッションの最後に1セットをピレリに返却する必要がある。土曜日に60分間行われるフリープラクティス2では、各ドライバーは割り当て内で好きなだけタイヤのセットを使用できる。【予選】ソフトタイヤのみ使用可能で、最大5セットまで使用できる。これらのうち、1セットはQ3でのみ使用できる(ドライバーが通過した場合)。通常のグランプリ週末とは異なり、ドライバーはQ2でベストタイムを記録したタイヤで日曜日のグランプリをスタートする義務はなく、決勝は自由にコンパウンドを選択できる。【スプリント予選】各ドライバーはタイヤを自由に選択できる。スプリント予選の終了時に、最も多くのラップを完了したセットを返却する。日曜日のグランプリとは異なり、スプリント予選では必須のピットストップはない。ウェットコンディションで行われる場合、各ドライバーはレース後にフルウエットまたはインターミディエイトのセットを返却する必要がある。ピレリはこれらをインターミディエイトの追加セットに置き換える。【決勝】Q2でベストタイムを記録したタイヤを使用することなく、好きなタイヤでレースをスタートした後、各ドライバーは好みの戦略を実行できるが、ルールでは最低2つのコンパウンドを使用して少なくとも1回のピットストップを行うというルールは残る。各ドライバーは、ピレリがレースにノミネートした2つの必須セットを残しておかなければならないというルールも適用される。
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