ピレリが、F1ロシアGP初日のフリー走行を振り返った。初開催となるロシアGPのフリー走行が行われ、F1カレンダーに新たに加わった最新のサーキットがそのデビューを飾った。最速タイムは、メルセデスのルイス・ハミルトンがP Zeroイエロー・ソフトタイヤを使用してFP2で記録した1分39秒630だった。
今週末用に選択されているP Zeroイエロー・ソフトとP Zeroホワイト・ミディアムタイヤとの間には、現時点でラップあたり約1.5秒の性能差が見られる。明日以降、このギャップは縮小することが予測されており、全体的なラップタイムも大幅に速くなる可能性がある。その理由は、多くのマシンの走行に伴い、新しいアスファルト中から路面上に滲み出たオイルが擦り取られることによって、新設サーキット特有の大幅な路面の改善が進むため。また、路面上の汚れやダストも次第に一掃され、最終的にはクリーンでラバーインした走行ラインが現れる。ソチのトラックが使用されるのは初めてということで、フリー走行で行われた作業は、各チームが多様な燃料搭載量での摩耗とデグラデーションのレートを把握ために不可欠なものだった。しかし、ドライバーたちがトラックに馴染んでくることもあり、ラップタイムがより速くなるため、摩耗やデグラデーションに関する計算は単純にはいかなかった。本日見られた摩耗とデグラデーションは最小レベルで、ドライバーたちは、軟らかい方のコンパウンドでも2回以上のフライングラップを行っていた。セッションを通してドライで温暖なコンディションが続き、FP2中盤での気温は25℃、路面温度は44℃だった。予選と決勝時はやや涼しい天候状態になる可能性があるとの予報が出ており、初開催のグランプリにもうひとつの予測不可能な要素が加わることになる。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「ロシアでの初日の走行を終え、今回のタイヤ選択に満足しています。ミディアムとソフトは、新設のトラックには最適な選択と言えるでしょう。摩耗とデグラデーションのレベルは非常に低いので、決勝では2ストップが主流になると思います。また、新設のサーキットでの常として、大幅な路面の改善が全体的なタイヤ動作の構図を変える可能性があります。これも新設のトラックではよく見られることですが、サーキットが非常に滑りやすい状態だったためにグレイニングのリスクがありました。しかし、結果的にこの点は大きな問題にはなりませんでした。今晩、大量のデータを分析しますが、感触としては、路面の改善が既に始まっているようです」
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