ピレリは、シーズン後半最初の3戦、ベルギーGP、イタリアGP、シンガポールGP用のタイヤコンパウンドを発表した。シーズン中の高速サーキットのひとつで、一周が最長のスパには、ハードとミディアムが持ち込まれる。スパは、シーズン中で最も大きな縦方向の荷重がフロントタイヤに課せられるサーキット。その負荷の大半は、オー・ルージュ・コーナーによるもの。
したがって、ピレリはF1レンジ中で最も硬いタイヤの組み合わせが最適だと判断した。ピレリのホームレースであるモンツァでは、同じくハードとミディアムコンパウンドが使用される。スパが多くの高速コーナーを特徴とするのに対し、モンツァを特徴づけているのは高速ストレート。ここではタイヤに大きな縦方向の力がかかり、ブレーキング時の負荷によってブリスターが発生する可能性がある。したがって、モンツァでも最も硬いコンパウンドの組み合わせが理想的な選択と言える。対照的に、シンガポールでは、ミディアムとスーパーソフト(レンジ中最も軟らかいタイヤでカナダGP以降の登場となる)が使用される。シンガポールは、夜間にレースが行われる市街地サーキットであるため、タイヤにユニークな負荷がかかる。タイトでツイスティなコーナーで、スーパーソフトタイヤは理想的なトラクションとグリップを生みだす。一方、ミディアムタイヤは、その十分な耐久性が戦略構築の材料となる。ハンガリーGP以降使用される全てのタイヤは、2012年型タイヤ構造と2013年型コンパウンドを組み合わせた仕様にようるもの。通常通り、各レースには、インターミディエイトとフルウェットも持ち込まれる。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「シーズン後半戦は、高速でタイヤに最も厳しいベルギーとイタリアで幕を開けます。シンガポールは、全く異なるチャレンジです。今シーズン最後の市街地レースには、スーパーソフトタイヤが最適となります。いつものように、我々のタイヤ選択は、レースに最も効率的なタイヤであるとともに最適な戦略の機会を提供することに重きを置いています」2013年 F1 タイヤコンパウンド開幕戦 オーストラリアGP スーパー(赤)&ミディアム(白)第2戦 マレーシアGP ミディアム(白)&ハード(オレンジ)第3戦 中国GP ソフト(黄)&ミディアム(白)第4戦 バーレーンGP ソフト(黄)&ハード(オレンジ)第5戦 スペインGP ミディアム(白)&ハード(オレンジ)第6戦 モナコGP ソフト(黄)&スーパーソフト(赤)第7戦 カナダGP ミディアム(白)&スーパーソフト(赤)第8戦 イギリスGP ミディアム(白)&ハード(オレンジ)第9戦 ドイルGP ソフト(黄)&ミディアム(白)第10戦 ハンガリーGP ソフト(黄)&ミディアム(白)第11戦 ベルギーGP ミディアム(白)&ハード(オレンジ)第12戦 イタリアGP ミディアム(白)&ハード(オレンジ)第13戦 シンガポールGP ミディアム(白)&スーパーソフト(赤)