ピレリが、F1カナダGPの予選を振り返った。前回のモナコと同様、カナダの予選もコンディションが混在する中で行われたが、今回はスリックタイヤを一貫して使用することはできず、主にCinturatoグリーン・インターミディエイトタイヤが全3セッションを通じて使用された。Q1の序盤、P Zeroレッド・スーパーソフトでのランを試みるドライバーも見られたが、スリックタイヤにはウェットすぎるコンディションであることが証明される結果となった。
昨日のFP1とFP2がウェットコンディションで行われたため、各ドライバーにはCinturatoグリーン・インターミディエイトが1セット追加供給されていたが、このタイヤは規定に従ってFP3の開始前に返却された。予選では、レッドブルのセバスチャン・ベッテルがインターミディエイトで1分25秒425を記録し、ポールポジションを獲得。ベッテルは、難しいコンディションの下で常に上位のタイムを記録し、Q1では最速、Q2では3番手のタイムを記録した。午前中の最終フリー走行(FP3)は、サポートレースでの事故の影響を受けたバリアー補修のため、30分間に短縮された。FP3も終始ウェットコンディションで行われ、レッドブルのマーク・ウェバーがP Zeroレッド・スーパーソフトで最速タイムを記録した。ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)「カナダで過去に幾度も見られたように、今日は雨に尽きる一日でした。この雨が、エキサイティングで予測不可能なレースをたびたび演出しています。今日、ここで速いラップを刻むための鍵は、インターミディエイトからスピードを引き出すことでした。予選タイム計測のタイミングも非常に重要で、その意味では特にウィリアムズのバルテリ・ボッタスが素晴らしい仕事をしました。明日はドライコンディションになりそうです。ここまでほとんどウェットコンディションだったため、大半のドライバーが多くの新品タイヤを持っており、どのような戦略が展開されるのか興味深いところです。さらに、今週末ここまで、スリックタイヤでの走行機会が十分に得られなかったため、各チームには活用できるフレッシュなデータが不足しています。大半の人々の期待通りドライになれば、各ドライバーはコンパウンドを自由に選択してスタートすることが可能で、その後の多様な戦略の可能性を切り開くことになります」関連:F1カナダGP 予選:セバスチャン・ベッテルがポールポジション