ピレリが、2012年 第12戦 F1ベルギーGPが開催されるスパ・フランコルシャンでのレースをタイヤメーカーの観点から解説した。1ヵ月の夏休みを終え、ピレリは、P Zero シルバー・ハード、P Zero ホワイト・ミディアムタイヤとともにグランプリへ復帰する。この組み合わせは、今シーズン2戦目のマレーシアGP以来となる。
伝統的なスパ・フランコルシャン・サーキットのコンディションは、他にはない特徴がある。全長7,004kmのシーズン中で最も長いラップは、高い雨のリスクとともに、非常に変わりやすい天候状況の一因となっている。アルデンヌの丘陸地帯に位置するスパは、独自の気候環境を持ちため、サーキットの一部が雨の場合でも、ドライの部分が存在する状態がしばしば発生する。スパは、高速コーナーを有するハイスピードサーキットとして有名。タイヤにとっても厳しく、究極のジェットコースターさながらのオー・ルージュのようなセクションによって、タイヤは非常に大きな横方向と縦方向の荷重に対応しなければならない。44周のレース中、タイヤにはハードワークが科せられるため、ピレリのタイヤレンジから最も硬い2つのコンパウンドが選択されている。スパは、ラップが長く変化に富んだレースになるため、効果的な戦略の幅が広いと言える。しかし、戦略は、変わりやすい天候状況に常に柔軟に対応する必要がある。ポール・ヘンベリー (ピレリ モータースポーツダイレクター)「スパは、個人的な好きなサーキットです。最近では、24時間耐久レース時にここを訪れました。トラックの構成と多様な天候状態は、いつも何かしら素晴らしいレースを生み出すように思います。タイヤの観点では、ハイスピードと多面的にタイヤに作用する大きな荷重にとって、スパはシーズン中で最も厳しいサーキットのひとつと言えます。ハードとミディアムの組み合わせは、スパで求められる、スタートからフィニッシュまでドライバーがハードにプッシュすることを可能にします。今シーズン前半は、F1史上で最も接戦となったので、後半戦の展開と夏休み明けにどのチームが抜け出すのか、とても楽しみです。各チーム、特に中段グループは大接戦となっているので、予想は極めて困難です」
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