トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、前戦F1オーストリアGPで導入した空力アップグレードによってチームは混乱に陥っており、まだSTR13のパフォーマンスを引き上げられていないと明かした。トロロッソ・ホンダは、F1オーストリアGPでユニークな形状のエンドプレートを備えたフロントウイングを投入。しかし、金曜日からテストを担当したブレンドン・ハートレーは、縁石でパーツを壊したことで旧型の新型のハイブリッドでの走行を余儀なくされた。
土曜日から新型フロントウイングを搭載したピエール・ガスリーも、決勝の1周目にストフェル・バンドーン(マクラーレン)に追突されたことでマシンにダメージを負っての走行となり、トロロッソ・ホンダは、空力作業の信ぴょう性の答えを得られないままイギリスGPを迎えた。トロロッソ・ホンダは、F1イギリスGPで“空洞ミラー”を含めた空力パーツを導入し、金曜フリー走行から2台のマシンでテストを実施したが、まだアップデートから期待されたパフォーマンスを引き出せていない。ピエール・ガスリー「僕たちは望んでいた前進を果たせていない」と語り、状況は「かなり厳しい」と述べた。「全てのアップグレードは何らかのパフォーマンスを与えてくれるはずなのに、そのようなゲインはもたらされていないように思う」ピエール・ガスリーは、トロロッソ・ホンダが“パッケージを理解するためのデータを得る”ために“車高、センサー、クルマのレイク”を使って様々な実験を試みているが、風洞の数値をトラックに変換できていないと述べた。「現時点ではそれほど単純にいっていない。実際に車高やセットアップの操作方法などの全てを正しいウイングドウに設定する必要がある。現時点では僕たちはスイートスポットを見つけることができてない」「エンジニアははそれをどのように機能するかを正確に把握するためにもう少し時間が必要だ。現時点で僕たちは進歩を果たせていない」「オーストリアではトラックレイアウトによる疑問点があった。でも、今回は低速、中速、高速が揃っているし、少なくとも1つのエリアが明らかに優れていれば、そこが明確にわかるはずだけど、そうはなっていない」「現時点でトラックに移行されていない数値があって、全員がかなり混乱している」金曜フリー走行では、ピエール・ガスリーは、ミッドフィールドのトップだったフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)からコンマ5秒遅れの13番手、ピエール・ガスリーはタイムを記録したドライバーのなかでは最下位の18番手だった。「この空力パッケージはチームが本当に懸命に取り組んできたものだし、大きなゲインを期待していたけど、それはオーストリアでは見られなかった」とブレンドン・ハートレーはコメント。「もちろん、今後のレースでそれを最大限に生かしていくことがとても重要だ。まだ未解決の問題が残っているかもしれない。新しいパッケージはまだ僕たちが望んでいたすべてを与えてないと言っても過言ではないと思う」そのような状況で迎えたF1イギリスGPのフリー走行3回目。ブレンドン・ハートレーはターン6のブレーキングで左フロントサスペンションが突然破損するというトラブルに見舞われて大クラッシュ。原因が不明であることからチームメイトのピエール・ガスリーの走行も中止。さらに疑問が残った状態で予選に挑むことになった。