キャデラックは2026年F1第8戦オーストリアGPで、今季最大規模となる10項目のアップデートを投入した。しかし、セルジオ・ペレスは一定の進歩を認めながらも、ライバルとの差は依然として大きく、「望んでいたほど大きな前進ではない」と率直な評価を下した。今回のアップデートはペレス車に投入され、ボディワークやサイドポッドのインレット、ディフューザー、ビームウイング、さらにフロアを中心とした空力パッケージを大幅に刷新。空力効率の向上とフェラーリ製パワーユニットの冷却性能改善を狙ったものだった。
しかし、金曜日のフリー走行ではペレスが2回のセッションともトラブルに見舞われ、チームメイトのバルテリ・ボッタスもFP1を走行した後、組み付けの問題でFP2を欠場。十分な評価を行えないまま予選を迎えることになった。特殊なレッドブル・リンクでは判断が難しい予選ではペレスがウィリアムズ勢から1.4秒以内の差にまとめ、アストンマーティンとの差を広げるなど改善の兆しも見えた。しかしペレスは、レッドブル・リンク特有の条件ではアップデートの効果を正確に判断するのは難しいと語った。「比較するのは本当に難しいと思う。でも全体的には、あらゆる面で少しずつ前進できている」「ただ、この高地と、このサーキット特有の性質を考えると、シルバーストンの方がもっと正確な判断材料になると思う」中団との差は依然として大きい一方で、ペレスは改善幅そのものには満足しておらず、中団グループとの差が依然として大きいことを課題として挙げた。「全体としては前進しているように思う。でも、望んでいるほど大きなステップではない。こんな短いサーキットなのに、次のポジションまでまだコンマ4秒も差がある。そのギャップはかなり大きい」「だから、まだ改善すべきことはたくさんある。レースではもっと競争力を高めたいと思っているし、そこが一番重要な部分だ」さらに、タイヤのセットアップにも大きな変更を施したことを明かし、決勝での改善に期待を寄せた。「タイヤに関しても多くの変更を加えた。明日はそれが良い結果につながってくれればいいし、そこでさらに進歩が見られることを期待している」今回の大型アップデートはキャデラックにとって重要な開発ステップとなったが、ペレス自身は評価を急がず、より一般的なレイアウトを持つ次戦シルバーストンで真価を見極めたい考えを示した。現時点では確かな前進は感じられるものの、中団争いに加わるためにはさらなる開発が必要との認識を示している。