2026年シーズンにキャデラックからF1へ復帰したセルジオ・ペレスが、その安定したパフォーマンスによって2027年以降のドライバー市場で注目株となっている。キャデラックとの契約を結んでいる一方で、ウィリアムズやアストンマーティン、アルピーヌなど複数のチームが獲得に関心を示していると報じられた。
キャデラックで評価急上昇 複数チームが獲得に関心復帰初年度となる2026年シーズン、ペレスはルーキー参戦のキャデラックで苦戦を強いられながらも、チームメイトを圧倒する走りを続けている。開幕から7戦を終えた時点で、そのパフォーマンスは高く評価されており、RacingNews365の取材によると、数週間前から浮上していた他チームの関心は、バルセロナ・カタルーニャGPの週末を境にさらに強まったという。パドック関係者によれば、その一つがウィリアムズだ。ウィリアムズではカルロス・サインツJr.とアレクサンダー・アルボンの両ドライバーが、より競争力のあるチームへの移籍を望んでいるとされる。今季ここまで期待外れの成績が続き、大きな改善も見られないことから、チーム首脳陣は将来に備えて積極的な動きを検討している。市場の状況次第では、36歳のペレスを理想的な後任候補と位置づけ、多額の資金を投じてでも獲得に動く可能性があるという。豊富な経験に加え、マシン開発能力の高さも大きな魅力と評価されている。アロンソの去就次第でアストンマーティン復帰の可能性ペレスに関心を示しているとされるチームにはアストンマーティンも含まれる。その背景にはフェルナンド・アロンソの去就問題がある。アロンソには、マネージャーでもあるフラビオ・ブリアトーレが率いるアルピーヌへの復帰説が浮上しており、アストンマーティンは万一の離脱に備えて代役候補を探しているという。RacingNews365によれば、アロンソ本人はスパで投入予定の大型アップグレードの成果を見極めた上で将来を判断する考えとされている。もしアロンソがチームを離れれば、アストンマーティンは実績あるドライバーの獲得が必要になる。しかし現在の競争力ではトップチームの有力ドライバーを引き抜くことは容易ではない。その点、グランプリ6勝、ドライバーズランキング2位の実績を持ち、マシン開発にも定評のあるペレスは有力な選択肢となる。また、ペレスは2014年から2020年までチームの前身であるフォース・インディアおよびレーシングポイントで戦っており、現在も当時のエンジニアを含む多くのスタッフがチームに残っている。さらに、現在アストンマーティンの技術部門を率いるエイドリアン・ニューウェイは、レッドブル時代にペレスと仕事をしており、メキシコ人ドライバーの技術的な理解力や開発能力を高く評価していることで知られている。アルピーヌも候補 スポンサー面でも相性アロンソの復帰が実現しなかった場合、アルピーヌもペレス獲得に動く可能性がある。ピエール・ガスリーとのコンビは競争力の面でも魅力的であり、スポンサー戦略とも相性が良い。アルピーヌの主要スポンサーであるメルカド・リブレはペレス個人も支援しているほか、高級ブランドのグッチにとっても、中南米市場、とりわけメキシコ市場は重要な成長分野となっている。さらに、ペレスはトミー・ヒルフィガーとの契約でもグローバルブランドアンバサダーとして高い広告効果を発揮しており、その商業的価値も改めて証明されている。本人はキャデラックでの開発に集中もっとも、現時点でペレス本人はキャデラックへのコミットメントを繰り返し強調している。ただし、ドライバー市場が大きく動けば状況が変わる可能性は否定できない。当面の焦点はオーストリアGPで投入されるキャデラックの大型アップグレードだ。スペインGPで、このアップグレードがチームの弱点を解決するかと問われたペレスは次のように語っている。「いや、それだけですべてが解決するわけではありません」「もちろん改善はすると思います。でも、本当に問題を解決できるのは、おそらくシルバーストンになることを期待しています」キャデラックで着実に評価を高めるペレスは、2027年以降のF1ドライバー市場で存在感を強めつつある。ウィリアムズ、アストンマーティン、アルピーヌといった複数チームの名前が浮上する中、本人はまずキャデラックのアップグレードによる競争力向上に集中する姿勢を崩していない。今後の市場の動き次第では、ペレスの去就がストーブリーグの重要な焦点の一つとなりそうだ。