オートバイとF1でワールドチャンピオンになった世界でただ1人の男、ジョン・サーティースが83歳でこの世を去った。ジョン・サーティースは、1956、1958、1959年と1960年にオートバイのロードレース世界選手権で優勝。その後、F1に転向し、1964年にフェラーリでF1チャンピオンを獲得。この功績は誰にも破られていない。
ジョン・サーティースは、12年間にわたってF1に参戦。ロータス、クーパー、ローラ、ホンダ、BRMを経て、最後は自身のサーティースチームを立ち上げ、1972年に引退した。F1キャリアでは通算6勝をマーク。最後の勝利は1967年のF1イタリアGPでのホンダとの勝利であり、ホンダ第1期F1活動の最後の1勝となった。2009年、F2に参戦していた息子ヘンリーが、跳ね返ったタイヤが直撃して死亡するという事故があり、近年は息子の名前を残すために創設したヘンリー・サーティース基金を通じて活動していた。ジョン・サーティスは、呼吸器疾患のため2月から入院していたが10日(金)妻ジェーンと娘のレオノーラとエドウィーナに見守られてこの世を去った。ジョン・サーティスの家族は「亡くなったことを発表するのは大きな悲しみです」と声明で述べた。「ジョンは愛すべき夫、父、兄そして友人でした。彼はまたモータースポーツにおける真の偉人の人物の一人でもあり、最近までヘンリー・サーティース基金とバックモア・パーク・カート・サーキットで疲れを知らず活動を続けていました」「信じられないくらい素晴らしく、愛情にあふれる人物を失い、我々は深い悲しみに暮れているとともに、彼の驚くべき人生を称えたいと思います」