F1界は、新型コロナウイルスのパンデミックによって機能停止状態となっている。今週、マクラーレン、ウィリアムズ、レーシング・ポイントF1チームの3チームが従業員の一時解雇に踏み切り、F1ドライバーとチーム上層部は給与削減に同意。新型コロナウイルスとチーム存続をかけた戦いを強いられている。
ウィリアムズは「一時解雇期間は5月末まで続く。上級管理職と我々のドライバーは4月1日から20%の給与カットを実施した」と発表した。この動きは、3か月間で最大2,500ポンドまでの労働者の賃金の80%をカバーする助成金を請求することができるという英国政府の計画に頼ったものだ。リバティ・メディアが運営するF1組織も同様の措置を取り、従業員の約半数を一時解雇し、F1のCEOを務めるチャイス・キャリーとスポーティングディレクターの給与は20%カットされた。ハースF1チームも一時解雇を検討していると考えられている。F1チームは、4月6日(月)にチェイス・キャリーとFIAのジャン・トッドと電話会議を実施し、2021年の予算上限を1億7500万ドルからさらに引き下げることを議論した。原則として1億5000万ドルへの削減は既に合意されていているが、1億2500万ドル、さらには1億ドルにまで削減するおとが議論されている。マクラーレンF1チームのCEOを務めるザク・ブラウンは、F1が“非常に脆い”状態にあり、4チームが消滅の危機に瀕していると語っている。「いくつかのチームにとっては壊滅的な危機だし、たとえ1チームでもいなくなれば、F1全体が脅かされることになるだろう」レースが開催されない状態でF1がどれだけ生き残ることことができるかは不明だが、最終的にお金が枯渇することは間違いない。フィンランドのテレビ局 C More でコメンテイターを務めるオッシ・オイカリネンは「彼ら(F1チーム)が身動きできないままあと何か月耐えられるのかを推測するのは難しい。このようなことがシーズンに起こるとは考えられていなかった」と語る。「だが、1チームでも失うことになれば、F1にとっては大打撃となるだろう。それに代わる新しいチームを立ち上げて参戦させるのはかなり大変なことだ。だから、そういうことが起こらないようにすることが非常に重要だ」
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