トロ・ロッソのチームオーナーを辞任したゲルハルト・ベルガーは、F1を取り巻く経済状況の悪化を“自業自得”だと表現した。レッドブルに所有していたトロ・ロッソの株式50%を売却したゲルハルト・ベルガーは、今もF1に対する情熱は失っていないという。「チームオーナー時代の私は、F1をビジネスとして捉えなければならなかった。不健全な環境でビジネスはしたくない。F1は世界的金融危機に影響されているだけではない。F1の危機は自業自得でもある」
ベルガーは、チームを運営する余裕がなくなり、レッドブルもトロ・ロッソを「自由裁量」で運営するために全面的な所有権を求めていたと明かした。しかし、ベルガーは「毎年3億ドルのチーム運営費が必要だったが、理由さえあれば、3,000万ドルまで下げることができるだろう」と指摘。さらに現状からF1が抜け出すのは「バーニー・エクレストンの手腕次第」であるとも語っている。「いまやF1は薄氷の上に立たされている。歴史のあるサーキットの主催者たちに余裕はない。コストが高騰し、もはや通常のスポンサー収入だけではカバーできない。」「現在のF1のレベルでは、自動車メーカーはお互いに友好的な態度を取ることしかできないだろう」ベルガーは自らが“適切なタイミング”でF1から離れることができたと考えている。「2009年、トロ・ロッソはセバスチャン・ブエミという速くて優秀なドライバーを起用するだろう」と付け加えた。