ダカールラリー2018の最終ステージが20日(土)に行われ、カルロス・サインツ(プジョー)が2度目となる総合優勝を果たした。2度のWRCチャンピオンで“エル・マタドール(闘牛士)”の愛称で親しまるカルロス・サンンツ(55歳)はダカールでは5年間連続でリタイアを喫してていたが、プジョーのワークスドライバーとして4度目の挑戦となった今年、ついに勝利を手にした。
40回目を迎える2018年のダカールラリーは、1月6日にペルーの首都リマでスタート。2週間かけて14のステージが行われし、20日(土)にアルゼンチンのコルドバでフィニッシュした。F1ドライバーのカルロス・サインツJr.を息子に持つカルロス・サインツは、15日の第7ステージでクワッド部門のライダーを危険な形で追い抜いたとして10分のペナルティーを受けていたが、大会側がこのペナルティーを撤回。ステージ優勝は第6ステージでの1回だけだったが、残りのラリーでの勝利への道は比較的スムーズなものだった。コルドバを周回する284キロメートルの最終ステージではトップから3分遅れの9位でフィニッシュしたカルロス・サインツだったが、直近のライバルであるナセル・アルアティア(トヨタ)に44分の差をつけてフィニッシュ。2010年以来となる2度目のタイトルを獲得した。今シーズン限りでダカールラリー撤退を表明しているプジョーは、カルロス・サインツの優勝により、プジョーのワークスチームにとっては2015年にダカールラリーに復帰して以降の4年で3年連続の総合優勝でその活動に幕を閉じることになった。4年間に合計48のステージ中25ステージを制する強さをみせた。総合2位にはナセル・アルアティア、3位にはジニール・デ・ヴィリエが続き、トヨタがダブル表彰台を獲得した。4輪と2輪を通じて通算13度の総合優勝を誇り、カルロス・サインツのチームメートの昨年覇者でステファン・ペテランセルは、前日のステージ13で木と衝突して40分間も立ち往生するトラブルに見舞われたことが響き、4位で2018年のダカールラリーを終えた。2輪部門ではマティアス・ウォークナー(KTM)が優勝。2位にはケビン・ベナバイズ(ホンダ)、3位にはトビー・プライス(KTM)が続いた。