2016年7月31日(日)、三重県鈴鹿市で、“コカコーラ・ゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第39回大会の決勝が行われ、 「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の中須賀克行、ポル・エスパルガロ、アレックス・ローズが218周を走破し、2015年に続き2年連続の優勝を獲得した。これでヤマハの通算優勝回数は6回目、連覇は1987-1988年以来28年ぶりとなる。
7月31日(日)午前11時30分、恒例のル・マン式スタートで火蓋を切った2016年鈴鹿8耐。「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」のスタートライダーを務める中須賀は、3番手で第1コーナーに進入するも、ヘアピンカーブでミスしてしまいポジションをひとつ下げてしまう。しかし、ここから追い上げ、2周目に2番手に浮上するとトップの清成龍一(スズキ)とマッチレースを展開。中須賀は清成のペースが落ちるのを待ち、17周目のシケインでパスしてトップに浮上した。その後、2番手で登場したローズも、まったく危なげないライディングでエスパルガロにYZF-R1を託すと、そのエスパルガロも速く、安定したライディングで後続を突き放していった。そして中須賀が2回目の走行に入った105周目、このレースでファステストラップとなる2分08秒441を記録。この段階で2番手のヨシムラスズキに1分40秒前後の大差を築く。「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」は、この後もルーティンでのピットインを繰り返し、同時にチームはピットワークを完璧にこなすと、218周を走破して連覇を達成。この218周は、二輪専用シケインが新設された2004年以降では最多周回数記録となり、ヤマハの連覇は1987年(マーチン・ウイマー/ケビン・マギー)・1988年(ケビン・マギー/ウェイン・レイニー)以来のこととなる。中須賀克行「1スティント目は、前を行く清成選手のことはあえて抜かずについていきました。ただ、去年よりも燃費が良くなっているので、燃費を稼ぐ理由はありませんでしたが、ポルとアレックスが速いので、ここで無理することはないと判断したからです。それと、ウイークを通して今日が一番暑くて、テストとはマシンが違うフィーリングだったので、少し抑えて走っていたのも事実です。連覇を達成できたことは本当にうれしいし、最高のライダーとチームに恵まれたおかげだと思います。応援、ありがとうございました」ポル・エスパルガロ「ドウモアリガトウ。すごくすごくうれしいよ! 僕、ナカスガさん、アレックスの3人はテストから一生懸命に仕事をして、3人ともにベストなマシンセッティングを見つけることができた。こんなすばらしいレースに参戦する機会を授けてくれたヤマハ、そしてYAMAHA FACTORY RACING TEAMをサポートしてくれたたくさんの人々に心から感謝したい。この勝利は僕たち3人のライダーだけで成し遂げたものじゃない。たくさんのメカニック、スタッフ、チームのために働いてくれたすべての人々に心からお礼を言いたい。──今は言葉にできないほどの気持ちだよ!」アレックス・ローズ「鈴鹿8耐での初勝利、本当にうれしいよ! レースウィークを通して、すべてがすばらしい経験だった。普段参戦しているスーパーバイク世界選手権とは違っていてはじめての経験をたくさん重ねることができたし、ナカスガさん、ポルとはコースでも、コース以外でも、仲よく過ごすことができてすごく楽しかったよ。彼らのサポートのおかげで、僕自身もいいライディングができたと思う。優勝という結果には本当に満足している。YAMAHA FACTORY RACING TEAMのみんな、チームを支えてくれた皆さんには心から感謝したい。そして、来年もぜひまた参戦したい」吉川和多留監督「1年間、この鈴鹿8耐で勝つためにいろいろな準備を進めてきました。そして今日は、事前に計画した通りにレースを進めることができ、そして連覇することができました。セーフティカーが入らず、雨が降ることもなく、8時間休むことのない戦いになりましたが、218周の走破は新コースになっての最多周回数記録ということで、とても満足しています。今回は、耐久レースらしい計画通りの戦いを、ライダーはもちろんチームスタッフが一丸となって達成してくれました。応援していただいたファンやスタッフのみなさんには感謝しています。本当にありがとうございました」
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