オスカー・ピアストリは、F1ワールドチャンピオンを争うことはジュニアカテゴリーでタイトルを争った経験と「かなり似ている」と語り、マクラーレンのチームメイトであるランド・ノリスとのチーム内バトルこそが最大の違いだと指摘した。ピアストリは2019年のフォーミュラ・ルノー・ユーロカップ、2020年のF3、2021年のF2で立て続けにタイトルを獲得し、2022年にアルピーヌのリザーブとして待機した後、翌年マクラーレンからF1にデビューした。
F3王座を争ったシーズンではプレマのチームメイトであるローガン・サージェントと接戦を繰り広げたが、ジュニアカテゴリーでは本質的に「各ドライバーが個人戦で戦う」構造であり、参戦費用も自己負担という点で大きく異なる。オーストラリア人ドライバーは、ジュニア各カテゴリーで必要とされたメンタリティの違いを振り返った。F3ではスタートからチェッカーまでの純粋な戦いが中心であり、F2ではタイヤ戦略が重要な要素となった。そしてこれらをF1選手権争いと比較すると、F1ではより大規模なチーム要素が関与し、「毎戦勝利を狙うこと」が焦点になると強調した。「多くの点で、これまで戦ってきた選手権とかなり似ていると感じる」と24歳のピアストリは英オートスポーツ誌に語った。「僕にとって大きな違いは、今回は初めて本当にチームメイトと激しくタイトルを争っていることだ」「F3ではローガン・サージェントと選手権を争ったけど、F1に来る前の段階では関わるものははるかに少なかった。ピットストップも戦略もなく、ただ単に互いに出走して前でフィニッシュすることだけを目指していた」「F1では戦略という要素が加わる。結果に影響するさまざまな要因が存在するから、ある意味でまったく異なるダイナミックさがある」「そのため、ピットストップ前に前に出ていることや、ある場面でリスクを取るか取らないかといった特定の要素が非常に重要になる。メンタリティとしては大きな違いだけど、最終的には“選手権を勝ち取ろうとしている”という点でとても馴染み深い感覚なんだ」「僕がこれまで経験したチャンピオンシップでは、毎回同じやり方で通用したわけじゃない。つまり一つのやり方だけが正解というわけではないんだ」「今の状況では、ただ安定してポイントを稼ぐだけではダメだ。毎週末、僕らは実際に1位か2位を争っている。だから常に他のみんなを打ち負かす必要がある」「もし毎回2位で終わっても“安定していいポイントを取れている”と言えるけど、相手が毎回勝っていたら、その人もまた安定していることになるからね」さらにピアストリは、ジュニア選手権と比べると「必要ポイントを計算する誘惑ははるかに少ない」と述べた。F2は週末に2レース、パンデミック時には3レース開催されたが、F1は週末1レースのため単純比較はできないという。ドライバーたちがよく口にする「1戦1戦に集中する」という常套句について尋ねられると、ピアストリは「少し陳腐に聞こえるが、タイトル争いの本質を突いているからこそ使われる」と同意した。「F1では計算する誘惑がはるかに少ない。ジュニア選手権では2レースが普通だし、僕がタイトルを獲ったF2の年は週末3レースあった。平均値を計算することもできたけど、だからといって同じことが次も起こるとは限らない」「『レースごとに集中する』という言葉は退屈に聞こえるし、実際に退屈な部分もあるけど、とても真実なんだ」「アブダビで何が起こるかなんて心配して、今週末やるべきことから気を逸らしてはいけない。特にF1のトップ争いでは」「毎回ベストな状態で臨まなければならない。少しでも集中を欠けば、ベストの走りはできない」「だから決まり文句に聞こえるかもしれないけど、実際にはそのレースに集中して、可能な限り多くのポイントを取ることが全てなんだ」
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