オリバー・ベアマン(ハース)は、2025年F1第14戦ハンガリーGP決勝で唯一のリタイアとなった。10位圏内を走行していた序盤から一転、車両の不具合により中盤での戦線離脱を強いられる悔しい一戦となった。12番グリッドからスタートしたベアマンは、好スタートを決めてポイント圏内に浮上。第1スティントではDRS列の先頭を守る粘りの走りを見せていたが、マシンバランスに違和感を覚え始め、最終的にはフロアに深刻なダメージが判明し、リタイアを選択した。
「最初のスティントはなんとかP10で走れてたけど、正直かなりギリギリだった」とベアマンはコメント。「クルマの感触が最初からしっくり来なくて、ずっとオーバーステアに悩まされていた。第2スティントに入ってからも症状は悪化して、どこかでフロアにダメージを負ったと思う。データ上でも急激にダウンフォースが落ちていたから、その時点でもうレース続行は難しいと判断した。」「予選とスタートはうまくいっていただけに残念だったけど、後ろから追われるばかりで前に進める感じじゃなかった。直近のレースではレースペースに手応えを感じていたけど、今回はそうじゃなかった。その理由を理解する必要がある。」ハースのチーム代表、小松礼雄はベアマンのリタイアについて次のように語った。「オリバーのクルマは明らかにオーバーバランスだった。今週末はターン4で3回もフロアを擦っており、今回のリタイアもその蓄積が原因の一つだったと思う。我々としてもその再発防止策を考える必要がある。クルマの競争力はあるが、それを結果につなげられていない現状をしっかりと受け止めなければならない。」チームとしてはここ3戦連続で苦戦が続いており、ベアマンにとっても後半戦に向けた立て直しと安定性の確保が急務となる。オリバー・ベアマンは10位を走行していたが、フロアのダメージによりレース中盤で無念のリタイアを喫した。惜しくもリタイアとなりましたが、まずはマシンに異常があると気づいた瞬間のことを教えてください。オリバー・ベアマン: 最初のスティントではP10を走ってたんだけど、ずっとギリギリの状態で走ってる感じだった。クルマのフィーリングにすごく苦しんでいて、全体的にひどいオーバーステアが続いてたんだ。それが2スティント目になってさらに悪化して、どこかでダメージを拾ったんじゃないかと思う。実際に空力の負荷が大きく落ちてるのがデータでも確認できて、あの時点で完走は無理だと判断した。全体としては惜しい展開にも見えましたが、どんな気持ちでレースを終えましたか?ベアマン: 正直、すごく悔しい。予選も良かったし、スタートも決まって1周目でP10まで上がれた。でも最初の周からずっと後ろを見ながら走っていて、前を攻めるような走りは一切できなかった。レース中の感触がまったく良くなくて、ただ「生き延びる」ために走ってるような感じだった。それってレースしてるとは言えないし、正直つらいよ。これまでの数戦では決勝でいいフィーリングがあっただけに、なぜ今回はそうならなかったのか、ちゃんと原因を突き止める必要がある。
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