11月11日〜13日の3日間、栃木県のツインリンクもてぎでは、AUTOBACS SUPER GTの2016年シーズン最終戦、MOTEGI GT GRAND FINALが開催される。今大会は、5月に開催が予定されていた第3戦のオートポリス戦が熊本地震の影響からキャンセルされたことを受け、シリーズ最終戦となる第8戦の前に第3戦の代替レースが開催される。
ポイントリーダーとして臨む#1 NISMOの松田次生/ロニー・クインタレッリ組に加えて、6位につける#12 TEAM IMPULの安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、#46 MOLAの本山哲/千代勝正組、#24 KONDO RACINGの佐々木大樹/柳田真孝組の4台が出場するNissan GT-R NISMO GT500勢の全車にチャンピオンの可能性が残っており、GT-R勢としてシリーズ3連覇、そして年間6勝の大記録に期待が高まっている。今大会は通常のシリーズ戦と異なり、1回のレースウィークに2レースが行われるために、12日(土曜日)に第3戦(代替戦)の公式予選と決勝レースが、そして13日(日曜日)には第8戦の公式予選と決勝レースが行われることになり、11日(金曜日)には2回の公式練習が実施される変則的なスケジュールとなっている。また第3戦(代替戦)では獲得ポイント×1kgのハンディウェイトの搭載が義務付けられているが、第8戦では獲得ポイントに関係なく全車がハンディウェイトを総て下ろした状態で戦うことになっており、11日に2回実施される公式練習では、2つの条件に合わせてセッティングを進めることになる。現行の車両規則となって3年目、そして最終年となる今シーズン、開幕戦と第2戦では、ミシュラン・タイヤを使用して3連覇に挑む#1 NISMOの松田/クインタレッリ組が連勝。第4戦のSUGOではヨコハマ・タイヤを使用する#24 KONDO RACINGの佐々木/柳田組が優勝し、富士で行われた第5戦ではブリヂストン・タイヤを履く#12 TEAM IMPULの安田/オリベイラ組が優勝、と開幕から4連勝を飾った。また、不運な展開が続き、今季はまだ優勝こそ手に入れてないものの#1 NISMOと同じくミシュラン・タイヤを使用する#46 MOLAの本山/千代組もライバルはもちろん他のGT-R勢に引けをとらない速さを見せていて、今回こそは、との気合も高まっている。今回のレースが2014年から実施された現行規定でのラストレースとなるために、最後の勝利を目指す気持ちはライバル勢も同様。特にシーズン後半になり、比較的軽かったウェイトハンディを利して巻き返してきたレクサス勢や、ここもてぎをホームコースとするホンダ勢も爪を研いでいるはずで、気を抜くわけにはいかないが、2014年と2015年にシーズンを2連覇し、今シーズンもここまで6戦4勝と優位に運んできたGT-Rの高い競争力は明らか。今シーズンの、そして2014年から始まった現行規定での戦いに有終の美を飾るべく、GT-R勢はラスト2戦を戦う。GT500クラスだけでなくGT300クラスでもNissan GT-Rの活躍が期待されている。国産車初のFIA-GT3マシンとして20012年にデビューを果たしたNissan GT-R NISMO GT3だが、昨年はGAINER TANAX GT-Rを駆るアンドレ・クートがチャンピオンに輝き、GAINERもチームタイトルを獲得。ブレーキ性能が引き上げられた最新モデルで戦う今シーズンは、GTアカデミー出身のヤン・マーデンボロー(英国)が星野一樹とコンビを組んでドライブする#3 NDDP RACINGが、トップから5ポイント差のランキング2位につけ、もてぎでの逆転チャンピオンを狙っている。
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