日産自動車は11月30日(金)、新型EVレーシングカー「NISSAN LEAF NISMO RC」を、東京銀座にあるニッサンブランドのグローバル発信拠点「NISSAN CROSSING(ニッサン クロッシング)」にて初公開した。同車は、日産のモータースポーツを担うNISMOのレーシングテクノロジーによって開発され、前型の2倍以上の最高出力と最大トルクを発揮する。また、12月2日に富士スピードウェイで開催予定のNISMO Festivalで、日産のフォーミュラEカーとともにデモ走行を行う予定となっている。
ツインモーターと四輪駆動システムを搭載し、アグレッシブなスタイルのボディに刷新した「NISSAN LEAF NISMO RC」は、日産の電気自動車技術が実現するエキサイティングで静かなゼロ・エミッションの走りを提供する。同車は、先進のバッテリー技術と、世界で最も販売台数の多い電気自動車「日産リーフ」のドライブトレインの主要パーツを採用している。日産の副社長であるダニエレ・スキラッチは、「新型『NISSAN LEAF NISMO RC』は、私たちがパワーやパフォーマンスをさらに高め、よりワクワクするEVを実現するためのものであり、『ニッサン インテリジェント モビリティ』の取り組みを最もエキサイティングに表現したものです」と述べた。日産は、新型「NISSAN LEAF NISMO RC」を6台生産し、世界各国のファンにそのパワーとエキサイティングな走りを披露する予定としている。驚異的なパワーに四輪駆動システムを採用新型「NISSAN LEAF NISMO RC」は、シャシーの両端に搭載された二つの電動モーターで駆動する。両モーター合わせて240キロワット(各120キロワット)の出力と640Nmのトルクを発生。これは2011年に発表した前型と比較すると、最高出力と最大トルクはともに2倍以上となる。ドライブトレインの構成部品である大容量リチウムイオンバッテリーやインバーターなどには、新型「日産リーフ」の技術を採用している。新開発の四輪駆動システムは、優れたコーナーリング性能を発揮。出力を四輪それぞれで独立してコントロールしながら瞬時に各輪に伝えることでグリップ力を高め、コース上での素早く効率的な操縦ができるようにした。前型と同様にバッテリーパックは車体中央に搭載しており、さらに電動モーターとインバーターを前輪・後輪上の最適な位置に配置することで、シャシーの重量バランスを最適化している。「NISSAN LEAF NISMO RC」は多数の軽量部品に加え、フルカーボンファイバーのレーシングモノコック構造を採用することで、総重量をわずか1,220kgに抑えた。この優れたパワーウェイトレシオにより、0-100km/hの加速時間は、前型より約50%速い3.4秒を実現した。レース仕様のスタイリングエクステリアは、前型の「NISSAN LEAF NISMO RC」とのつながりをイメージさせながら、よりアグレッシブなデザインとしている。長いボンネットやニッサンブランドのデザインシグネチャーであるVモーショングリルが、刷新されたフロントデザインを強調している。日産のフォーミュラEカーと同様に、シルバーとブラックを基調とし、NISMOレッドをアクセントにした特徴的なカラーを採用した同車は、スタートラインでスタートを待っている時であっても、今にも走り出しそうに見える。スリーピース構造の車体には、脱着可能なフロント・リヤセクション、固定式のウィンドウ、LEDヘッドライトとテールライト、舗装路で理想的なダウンフォースを発生させるために調整可能なリヤウィングを搭載している。全長4,546mm、ホイールベース2,750mmのボディに、ルーフから路面までわずか1,212mmと、全高を市販モデルの「日産リーフ」よりも300mm以上低くした流線型のフォルムが、ワイドかつ低重心なスタンスを創り上げている。「NISSAN LEAF NISMO RC」の展示新型「NISSAN LEAF NISMO RC」はフォーミュラE選手権の他、世界各国で行われる主要モーターショーやイベントで展示する予定。また、今年のNISMO Festivalでは、プロドライバーによる公開デモ走行を行う予定としている。