日産自動車は、フォーミュラEに参戦する車両のカラーリングを公開した。日産は、2018/19シーズンからルノーのファクトリーエントリーを引き継いで日系自動車メーカーとして初めて2018年12月頃から開幕するシーズン5から「ABB FIA フォーミュラE選手権」に参戦することが決定している。
日産は6日(火)、ジュネーブモーターショーで、フォーミュラEに参戦する車両のカラーリングを公開。シルバーをベースとした新しいカラーリングが発表された。シーズン5以降、フォーミュラEでは、第2世代となる新たなシャシーとバッテリーのコンビネーション、そして新規に公認されるパワートレインを使うことになるため、これまでのようなレース中の車両の乗り換えはなくなる。すでに第2世代の新型マシンは今年1月に公開されており、その未来的なルックスが反響を呼んでいる。電気自動車(EV)技術のグローバルリーダーである日産の参戦は、同選手権の新たな技術規則導入のタイミングと重なる。また、クルマがエネルギーをどのように使い、どのように走り、そして社会とどのようにつながっていくのかを変えていこうとする日産のアプローチ、『ニッサン・インテリジェント・モビリティ』を高いパフォーマンスで表現する。日産は世界で最も売れているEV「日産リーフ」のメーカーであり、2017年10月にはさらに進化したゼロ・エミッション車、新型「日産リーフ」の発売を開始している。今回公開したフォーミュラEマシンのカラーリングは、日本にある日産グローバルデザイン本部が担当。このフォーミュラEマシンは、最新のバッテリーやパワートレインのパッケージを採用しており、優れた空力性能が特長となっている。日産のグローバルデザインを担当する専務執行役員アルフォンソ・アルバイサは「デザインチームは、シーズン5用のフォーミュラEマシンを一目見て、あたかも電動の鳥が超音速で飛んでいるようだ、と感じました。空気抵抗と重力から自由になるというデザインコンセプトは、この第一印象から生まれています。フォーミュラEのマシンは実際非常に静かで、それでいて爆発的なスピードを出します。そのため、カラーデザインをする際に、ドップラー効果に留意したのは自然な成り行きでした。このドップラー効果の超音波パルスと、ソニックブームから発せられるパワーのコンビネーションは、日産のフォーミュラE参戦をより勢いづけています。」と述べた。なお、今回のマシンは新しいパワートレインのパッケージを採用したことで、さらなるパワーと航続距離を実現しており、シーズン4まで行われていたレース中の車両交換の必要がなくなる。日産のチーフ・パフォーマンス・オフィサー(CPO)であるホセ・ムニョスは、「これまでに、『日産リーフ』は世界中で累計40億キロ以上をゼロ・エミッションで走行しました*1。日産は電気自動車の先駆者であることに誇りを持ち、そして今、これまで培ってきた知見をモータースポーツに活かしたいと考えています。新しいフォーミュラEマシンが、今朝から一般にライブ公開されています。私たちは、レースデビューに向けて、マシンのカラーリングコンセプトを公開することにとてもワクワクしています。日産にとってフォーミュラEは、EV技術の重要な開発プラットフォームの一つであり、世界の主要都市の中心部でレースができることから、『ニッサン インテリジェント モビリティ』を紹介するのに最適のクルマと言えるでしょう。」と述べた。「ニッサン インテリジェント モビリティ」は、クルマがエネルギーをどのように使い、どのように走るのか、そして社会とどのようにつながっていくのかということを再定義するための日産のアプローチ。本日カラーリングコンセプトを公開した日産のフォーミュラEマシンはレースデビューに備え、これまで数か月にわたり、新しい技術パッケージの開発を進めてきていく。日産のグローバルモータースポーツダイレクターのマイケル・カルカモは、「日産は、電気自動車技術に関する多くの知見を市販車だけでなく、レースの世界にも投入していきます。フォーミュラE選手権の競争レベルは高まり続けており、私たちはフォーミュラEならではの様々な開発上のチャレンジも楽しみにしています。日産は他のメーカーと同様に、シーズン5から一新されるマシン、バッテリー、パワートレインのパッケージで参戦します。」と述べた。日産は、競争力向上のためにコラボレーションとシナジーの最大化に重点を置くルノー・日産自動車・三菱自動車のアライアンスを活用し、ルノーのこれまでの知見と技術を活用するべく取り組んでいる。フォーミュラE選手権のシーズン5は、香港、ベルリン、チューリッヒ、ローマ、ニューヨークなど世界の主要都市で開催される予定。日産は、フォーミュラE参戦に向け、ドライバーや技術パートナー、マーケティングパートナーなどに関する詳細を今年後半に発表する予定としている。
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