ハースF1チームのニキータ・マゼピンは、デビュー戦となった2021年のF1世界選手権 開幕戦 F1バーレーンGPの決勝を単独スピンによってわずか3つのコーナーで終えた。父親がチームのタイトルスポンサーであるウラルカリの会長を務める大富豪、コース内外の不祥事により、“悪童”としてのイメージで違った意味で注億を集めていたニキータ・マゼピン。予選では“チームからの指示”で紳士協定を破ってアタック待ちの列を追い抜き、スピンを喫してイエローフラッグを出すなど、すでにお騒がせな存在となっている。
迎えた決勝。19番グリッドからスタートしたニキータ・マゼピンは、チームメイトのミック・シューマッハとバトル。だが、3コーナーでコントロールを失ってバリアにクラッシュ。フリー走行でキミ・ライコネン(アルファロメオ)がマシンを壊してはいるが、正式な“クラッシュ第1号”としてデビュー戦を終えた。「とてもシンプルなことだ。僕がミスをした。そういったことの1つに過ぎない」とニキータ・マゼピンは語る。「スタートは順調だったし、アウトサイド側のラインを選んでターン1に入った。そこからターン2を抜けたけど、ミック(シューマッハ)が近くにいて、パワーがあまりに強すぎたので本気で彼を避けようとした。でも、タイヤがそれを受け入れなかった。冷えていたので、縁石に乗って、スロットルを踏み過ぎて、スピンしてしまった。完全に僕のミスだし、がっかりしている」「チームももっと良い結果を達成するのにふさわしい仕事をしてくれたので大変申し訳なく思う。もちろん、常に得られるポジティブなことはある。明らかな学習経験がある」