Monster Energy Yamaha MotoGP、ブリラムでシフトアップMonster Energy Yamaha MotoGPは今週末、アジア/オセアニア大会の初戦、タイGP出場のためチャーン・インターナショナル・サーキットへ。初開催の昨年は大勢のファンを集めて大盛況をおさめているだけに、マーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシは今年も非常に楽しみにしている。
ビニャーレスは2週間前のアラゴンGPでトップ3に肉迫しながらの4位。表彰台を逃した悔しさをより一層、強いモチベーションに変えて雪辱を狙う。昨年のこの大会ではコースとライディング・スタイルの好相性をアピールする3位を獲得しており、今年も100%を注いで表彰台への復帰を目指している。シリーズポイントでは第14戦終了時点でランキング5位となっているが、昨年の3位以上を確保するためにあと9ポイントの差を挽回することが当面の目標となる。チームメイトのバレンティーノ・ロッシも、お気に入りのこのコースを非常に楽しみにしている。昨年の同大会ではウイークを通して好調を維持しただけでなく、地元ファンのモータースポーツ熱に感動をもらい多くの良い思い出を残している。昨年はビニャーレスに続く4位で惜しくも表彰台を逃してしまったため、今年ことはトップ3を目指したいところ。またシリーズポイントにおいても、現在のランキング5位から19ポイントを縮めて3位獲得を狙う。ドイツ人建築家のヘルマン・ティルケによってデザインされたチャーン・インターナショナル・サーキットは2014年にオープン。その1年後にはMOTUL FIM Superbike World Championshipがスタートし、2018年からはMotoGPの日程にも加えられるようになった。タイの首都バンコクから北東へ約410km、ブリラムという町の近郊に位置。"ブリラム"は"City of Happiness(幸福の町)"と訳され、サーキット設置によってまさに幸福が訪れた。全長4.554kmのなかに1kmのロングストレート、5つの左コーナー、7つの右コーナーが設けられたこのコースは、チームにもライダーにも愛されている。その他コース外の施設も素晴らしく、10万ものファンがレースの熱狂を楽しみ、声援を送る。クアルタラロとモルビデリ、ポテンシャルに自信を持ってタイGPへPETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは、MotoGP史上初となる、5週間にわたって行われるアジア/オセアニア・ラウンドに期待を持って臨んでいる。クアルタラロはこのところの4戦でトップ5を逃したのは1度だけと絶好調。ここブリーラム・サーキットでは2018年にMoto2で好成績を残しており、今回も表彰台争いを目標に全力で挑む。一方のモルビデリは前回アラゴンGPで他車に接触されて転倒リタイアと悔しい結果。1年前に活躍したこのコースで雪辱を果たすべく、クアルタラロ同様、好成績獲得を目指している。ブリーラム・インターナショナル・サーキットのフリープラクティス・セッションは10月4日(金)、現地時間9:55にスタート。決勝は10月6日(日)に全26ラップで競われる。Monster Energy Yamaha MotoGPマーベリック・ビニャーレス「前回のアラゴンでは、レース序盤で強さを発揮する方法を見つけることができました。そしてそれが、私にとってはとても重要なことなのです。シーズン前半は1ラップ目から15ラップ目までで苦戦することが多かったので、新しく見つけたこの方法をここブリラムで十分に生かしたいと思っています。今は非常に好調ですし、昨年のこの大会にも良い印象があるので期待を持っています。気温の高さには苦しめられることになると思いますが、コースレイアウトは私たちのマシンに合っていますし、タイヤもよく働いてくれます。またチーム内の雰囲気もとても良くて、全員が一丸となり素晴らしい仕事ができています。ここ数戦以上に、いい走りをしてトップライダーたちに近づけるよう頑張ります。何度も言ってきたことですが、今の目標はトップ・ヤマハとランキング3位獲得です」バレンティーノ・ロッシ「ヨーロッパを離れてアジア/オセアニアでのレースが始まります。その1回目がこのタイGPです。昨年は予選で2位を獲得するなど非常に好調で、決勝でも最後まで表彰台を競い合うことができました。残念ながら打ち勝つことができず、4位に終わりましたが、スピードは十分に持っていました。今年もその速さを再現し、昨年以上の成績を目指したいと思います」マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)「チームにとってもライダーにとっても非常に重要で、また負担の大きいアジア/オセアニア・ラウンドが始まります。5週間で4レースを行うことになりますし、そのすべてが異なるタイム・ゾーンに位置し、また気温や気候もそれぞれ大きく変わってくるのです。初回となるタイGP は、非常に暑く湿度の高いチャンギ・インターナショナル・サーキットで行われます。でも昨年はここで良い仕事ができたので、今年もとても楽しみです。サーキット施設は素晴らしく、コースもヤマハのマシンに合っていますし、ファンの皆さんもまた非常に温かく迎えてくれます。昨年はこの大会から調子が上向きになってきたので、1年後の今の状況と比較することで、ここまでの進化を確認することも楽しみにしています」PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamファビオ・クアルタラロ「アラゴンよりもいい走りができるはずだと考えています。長くてスローなコーナーがたくさんあって、この特徴がヤマハのマシンに合っているからです。ここでMotoGPが行われるのはわずか2回目ですから、ベテランライダーとの経験の差が大きくないところも有利に働いてくれると思います。私たちとしては、できるだけ早くコースに適応してベストを尽くすだけ。私は旅が大好きですし、タイGPのあとは少し休みもあるので、アジア/オセアニア・ラウンドへ向かうこの時期はいつも楽しみです」フランコ・モルビデリ「ブリラムは大好きなコースで、昨年はとてもいいレースができました。今年は去年以上の活躍を目指して、長所をより一層、伸ばしていきたいと思っています。前回アラゴンではとても好調だったのに、それを十分に表現しきれないまま終わってしまいました。今度こそ本当のポテンシャルを見せられるよう頑張ります。目標は依然としてトップ5です」
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