Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシはツインリンクもてぎでファイティング・スピリットを発揮。4位でチェッカーを受けて貴重なチャンピオンシップ・ポイントを獲得し、シリーズポイントでランキング2位に近づいている。一方のマーベリック・ビニャーレスは序盤で出遅れたが、7位まで挽回してランキング4位をキープ。シーズンのあと3戦で、ランキング2位浮上の可能性も残している。
ロッシはグリッド9番手から絶好のスタートを切り、オープニングラップで5番手に浮上。A・リンス(スズキ)とバトルしたあと前の4台を逃すまいと、2ラップ目でパスに成功した。1分46秒052のファステストラップを記録し、1秒以上あった差を半分まで詰めると次のラップではトップグループに接近。すぐさま第11コーナーでJ・ミラー(ドゥカティ)をパスして4番手に浮上した。この時点で表彰台争いまではあと0.6秒。しかしここからがなかなか縮まらなかった。ラップタイム1分46秒台を切ることができないまま、10ラップ目と11ラップ目でスズキ勢に先行を許す。15ラップ目にはA・イアンノーネ(スズキ)が転倒したため再び5番手に上がったが、リンスとの差はすでに2秒以上に広がっていたため、これを追うことより後方集団に気持ちを集中した。最後の5ラップではヨハン・ザルコとA・バウティスタ(ドゥカティ)が迫ってきたが、ふたりのバトルがロッシに時間を与える間に完璧な方法で対処。最後の2ラップでA・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)が転倒したため、ロッシは4番手に上がってチェッカーを受けた。一方のビニャーレスはスタートで出遅れてグリッド7番手から10番手へ後退。1分46秒台中盤のペースではバウティスタの追撃を抑えることはできなかったが、11ラップ目のミラーの転倒によってひとつ順位を上げ、さらに4ラップ後にはイアンノーネの転倒でもうひとつ挽回して9番手につけた。このあと徐々に調子を取り戻して1分46秒台前半へペースアップ。19ラップ目からはD・ペドロサ(ホンダ)と何度か順位を入れ替え、20ラップ目で抜き去り8番手に浮上した。その次のバウティスタとザルコは2秒以上離れており追いつくのは難しかったため、着実なポイント・ゲットに目標を切り替えてゴールを目指す。その後のドビツィオーゾの離脱により7位となり、トップから13.330秒差でチェッカーを受けた。ロッシはランキング3位をキープして、2位との差は9ポイント。ビニャーレスはロッシから30ポイント差のランキング4位につけている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキングでトップから100ポイント差のランキング3位。Movistar Yamaha MotoGPはチーム・ランキングトップから51ポイント差のランキング2位。ヤマハは、2018MotoGP World Championshipのタイトルを決定したマルク・マルケス選手とRepsol Honda Teamに祝福を贈る。Movistar Yamaha MotoGPは1週間後の10月26日~28日、フィリップアイランド・サーキットで行われる第17戦オーストラリアGPに照準を定めている。ザルコが6位獲得と健闘。シャーリンもトップ10入りを果たすMotul Grand Prix of JapanをフロントローからスタートしたMonster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコは、1周目を7番手まで下げてしまうが、ここからハイペースで追い上げを見せ、最終的には6位でチェッカーを受けた。ザルコのチームメイトのハフィス・シャーリンも見事なレース展開。グリッド6列目からスタート後、1ラップ目を終えた時点で18番手に浮上する。ここからひとつずつ着実に順位を上げて10位を獲得した。これでルーキー・オブ・ザ・イヤーのライバルにあと4ポイント差と近づいた。中須賀が14位でフィニッシュしポイント獲得決勝レースが行われる日曜日は、午前に20分間のウォームアップ走行が行われ、ここでマシンを確かめた中須賀克行は、午後2時から始まる24周のレースに向けて気持ちを集中させていく。まずはスタートを決めること。そしてそのスタートでどれだけ前に行けるかが、結果を導き出すための重要なファクターだった。そしてそのスタートは「すごく良かったというほどではないけれど、悲観的になるほどでもなかった」と語る通り、オープニングラップは予選グリッドと同じ20番手だった。その後、A・エスパルガロ(アプリリア)の後退で中須賀は19番手に、さらにJ・ミラーやK・アブラハム(ともにドゥカティ)、そしてA・イアンノーネ(スズキ)の脱落で15周目には15番手に浮上。23周目にはA・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)の転倒で14番手に。中須賀の後方にはレース序盤から中上貴晶(ホンダ)が付けていたが、しっかりと抑えて14位でチェッカー受け、シリーズポイント2点を獲得した。Movistar Yamaha MotoGPバレンティーノ・ロッシ (4位)「4位は悪くない結果です。午前中のウォームアップ・セッションで一歩、前進することができマシンに良いフィーリングを持って臨むことができたことは大きな成果です。決勝でも好調を確信して表彰台を目標にスタート。しかし、ライバルたちのほうが少し速かったようです。最後まであきらめずに戦い続け、ミスをしないように気持ちを集中しながら、いいペースでレースを終えることができました」マーベリック・ビニャーレス (7位)「さまざまなセッティングを試してみましたが、スピードを得られないまま終わってしまいました。決勝前にもセッティング変更を行ったのですが、うまく機能しませんでした。前回のブリラムで使用した方向性を維持し、それがここでも機能してくれるかどうかを確かめたかったのですが、結果的にそのようにはなりませんでした。次のフィリップアイランドでは、しっかりとレースウイークを組み立てていけるように努力したいと思います。集中力を持って作業に取り組み、ベストを尽くします」マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)「まず始めに、マルク・マルケスとRepsol Honda Teamのチャンピオン獲得を祝福したいと思います。一方、わたしたちのほうは非常に厳しい状況でした。バレンティーノはウォームアップ・セッションで前進が見られ、決勝も完璧なスタートを切って序盤から上位につけることができました。しかし残念ながら、トップ争いに加わるにはわずかに力が足りませんでした。マーベリックのほうは、マシン・セッティングでリスクを賭けて臨んだのですが、期待とは異なる結果になりました。しかしバレンティーノとマーベリックは依然としてランキング2位と3位の候補なので、次のオーストラリアでまた課題に取り組み、好成績を目指していきます」Monster Yamaha Tec...
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