好天のもと行われたMotoGP イギリスGP予選で、Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシは、ハイペースをアピールして2番手フロントローを獲得。チームメイトのマーベリック・ビニャーレスは4番手を獲得した。トップ12人で行われるQ2で、バレンティーノ・ロッシはライダーたちが出走しはじめる中で、中ほどからスタート。それでも前方のライダーに阻まれることなく、最初のアタックで2分01秒219を記録して5番手へ。次のラップではタイムを更新できず、順位では8番手に後退したあと6分強を残してピットに戻った。
1分後にコースに戻るとさらにペースを上げ、2分00秒025でトップに0.084秒差まで迫る2番手へ。この時点であと1ラップ分の時間が残されていたが、それ以上の更新はならなかった。明日の決勝はフロントローの真ん中からスタートする。マーベリック・ビニャーレスはバレンティーノ・ロッシについて行く格好でピットアウト。そしてすぐさま3番手につけると、次のラップでは2分00秒485を記録して2番手に浮上した。ここでピットに戻り新品タイヤに交換。残り5分でコースに戻ったころには、全体のペースが上がって順位が大きく変動し始めていた。マーベリック・ビニャーレスは自己ベストを更新する2分00秒341を記録してトップから0.400秒差の4番手に浮上。決勝グリッドは2列目の先頭の位置に決定した。Monster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコは、フリープラクティス第3セッションでトップタイムをマーク。総合順位で7番手を獲得してQ2へ進出した。ここでセカンドロウに0.050秒差まで迫る8番手を獲得し、明日はグリッド3列目の真ん中からスタートすることとなった。一方、ヨハン・ザルコのチームメイトのジョナス・フォルガーはグリッド4列目を確保。今日は体調も回復し、フリープラクティス第3セッションでは3番手を獲得した。しかし総合順位で13番手に留まったため直接Q2へ進むことはできず、Q1で2番手を獲得してからQ2へ。ここで最後の力を振り絞ってペースを上げ、トップ10入りを果たした。決勝は現地時間15:30にスタートする。Movistar Yamaha MotoGPバレンティーノ・ロッシ (予選2番手/2分00秒025)「最終セクションでスピンが多くなり、ロスしてしまいます。それがなければもっと大きなアドバンテージがあるはずなのですが......。マルク(マルケス)が1分59秒9台に入っていて、追いつくことはできませんでしたが、その差は決して大きくありません。ポールポジションにはわずかに届かなかったものの、フロントローからのスタートはとても有利になるので今日の結果には満足しています。実はペース自体はあまり上がっていません。明日までに細かい部分の調整を行い、決勝で表彰台を狙えるようしっかり準備したいと思っています」マーベリック・ビニャーレス (予選4番手/2分00秒341)「フィーリングは悪くありません。今日はいい走りができ、とくにフリープラクティス第4セッションはとてもうまくいきました。予選に向けてマシンをわずかにモディファイしたものの、その感触はそれほど良くはなかったのですが、4番グリッドを獲得したことで強さを証明できたと思います。今日はとくに大きな前進があったというわけではありません。小さなことの積み重ねでここまで上がることができました。明日のウォームアップでもう少し調整して、万全の状態で決勝に臨むつもりです」マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)「ふたりとも、そして両方のチームがとてもよく頑張ってくれました。バレンティーノはもちろんポールポジションを狙っていて、あとわずかというところまで迫っていました。結局、0.084秒届かず2番手になりましたが、フロントローを獲得できたので非常に良かったと思います。マーベリックも4番手と好位置を確保することができました。改善の余地はまだ残っていますが、現時点でかなり気持ちよく乗れているようですし、彼自身、今日の仕事の成果には満足しているはずです。フリープラクティス第4セッションでは思うようにペースが上がらず少し苦労したので、これから原因を究明しなければなりません。午前中に雨が降り、その後、コンディションが変化したことと関係があるかもしれませんし、まったく別の問題かもしれません。いずれにしてもデーター分析を通して原因を探り、明日のウォームアップで確認してから決勝に臨む予定です」Monster Yamaha Tech3ヨハン・ザルコ (予選8番手/2分00秒622)「スターティング・グリッドは8番手になり、全体的にはとても満足しています。フリープラクティス第3セッションのなかでマシンの状態がかなり上がってきて、私自身もとても気持ちよく乗ることができました。正直に言えば、午前中にラップタイムを更新できるとは思っていなかったのですが、終わってみればそれがかなっていました。そして第4セッションではさらにリズムが良くなって、ラップタイムも期待以上のものになったのです。でも、このコースで決勝を通してハイペースをキープするのは簡単なことではありません。非常に厳しいチャレンジになることは間違いありませんが、とにかく全力を尽くして頑張ります。フリープラクティス第3セッションが好調だったので、自信を持って予選に臨み、好タイムを記録することもできました。最終ラップでわずかの差でセカンドロウを逃してしまったわけですが、十分に手ごたえを感じることができました。マシンのフィーリングも素晴らしいので、グリッド8番手から全力でプッシュしていきます。明日の朝は気持ちよく起きて、静かにリラックスして過ごしたいと思います。それが午後に向けての大切な準備になるのです」ジョナス・フォルガー (予選10番手/2分00秒829)「マシンの状態が大幅に改善され、僕自身も大きく一歩前進することができたのでとても満足しています。昨日は体調のこともあってかなり厳しい状況でしたが、今日は積極的に攻めていくことができましたし、マシンについても、セッティング変更を行ってコーナー立ち上がりの安定性を向上させることができました。Q1から脱出するのは決して簡単なことではないので、ここで好位置を獲得できたことが大きかったと思います。チームも僕も今日の成果に満足していますが、仕事はまだ残っています。とくにフロント周りについてはデータをしっかり分析して明日に備えなければなりません。いつも素晴らしい仕事で僕を支えてくれるチームのみんなに感謝。明日はまた一歩、前へ進めるよう全力で頑張ります」