MotoGP 第3戦アメリカズGPを終え、Movistar Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビジャーレスは、ヨーロッパのスペイン(ヘレス・サーキット)へやってきた。バレンティーノ・ロッシはチームメイトのマーベリック・ビジャーレスに6ポイント差をつけてランキングトップに立ち、今回はさらにアドバンテージを拡大しようと意気込んでいる。昨年は圧倒的な強さを見せつけてトップでチェッカーを受け、スペインGPでの自己通算9回目の優勝を果たした。
最高峰クラスでは2001年、2002年、2003年、2005年、2007年、2009年、2016年の合計7回。このほかに1997年には125㏄クラスで、1999年には250㏄クラスでそれぞれ勝利を飾っている。一方のマーベリック・ビジャーレスは、前回のアメリカズGPではリタイア。ホームレースを迎える今回は、その雪辱を果たしたいところ。開幕戦から3戦連続で見事な速さを披露し、それが大きな自信となっている。昨年はMotoGPで6位を獲得。2013年にはMoto3で優勝を果たしている。Movistar Yamaha MotoGPのふたりは今回、スペシャル・カラーのYZR-M1を走らせる。2012年から続いてきたヤマハとJXTGエネルギー(ENEOS)とのパートナーシップを強調し、同社のチームへの貢献に感謝するためのもので、昨年のマレーシアGPでバレンティーノ・ロッシのマシンに採用したものと近いオレンジのENEOSデザインがカウル下部に配置される。ヘレス・サーキットは1987年、建設のちょうど1年後に最初のグランプリを開催。以来、MotoGP最大の観客動員数を誇るサーキットのひとつとして知られ、毎年、シーズン初のヨーロッパラウンドの舞台となってきた。全長4.4km、5つの左コーナー、8つの右コーナー、607mのストレートからなるサーキットは、自然の円形劇場のように全体を見渡せる美しいレイアウト。この時期は好天に恵まれることが多いため、サーキットに足を運ぶファンも増えて観客席は常に満員になっている。バレンティーノ・ロッシ「チャンピオンシップをリードしてヘレスを迎えられるとは思っていませんでした。冬季テストからのいくつかの問題について、ようやく解決策が見えてきたのです。そのおかげですばらしいレースができるようになりました。それでもまだ完璧というわけではなく、改善すべきことがたくさん残っています。だからこそ今回のヘレスはとても重要。ヨーロッパラウンドの初戦であり、僕の大好きなサーキットのひとつですからね。前回のオースティンでは最初のフリープラクティスから好調だったので、今回も同様の展開を目指します。マシンのことがよくわかってきたので、これからは、探していたものを見つけ出すことができるはずです」マーベリック・ビジャーレス「オースティンは悔しい結果になりましたが、怪我がなくて幸いでした。それに、どのコースへ行っても勝利を目指して戦えるだけのポテンシャルがあることがわかってうれしかったし、そのことが今回のモチベーションにもつながっています。ヘレスとヤマハは相性が良く、いつも非常に速いので、今回もオースティンやその前のサーキットと同じように力強い走りができると確信しています。気持ちを集中し、セッティングを十分に煮詰め、フラッグが降られるまでプッシュし続けます。僕は、いつも以上にやる気で挑みます」マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)「ついにヨーロッパに戻ってきました。いつも多くの観客が応援してくれるここヘレスは、何とも言えない特別の雰囲気があり、我々にとって非常に居心地の良い場所です。チームは好調で、ライダーもクルーも自信を持って臨んでおり、精神面でとても安定しています。ヤマハはヘレスで過去に多くの好成績を残していて、過去2年は連勝。今年はマーベリックを迎え、バレンティーノとともに早くも戦闘態勢を整えており、ここまでの好調ぶりからもよいレースをしてくれるはず。今からウイークのスタートが楽しみです」
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