オランダGP決勝はミルが8位、リンスは痛恨の転倒リタイヤ2019年MotoGP第8戦オランダGP決勝は、朝からサーキットに熱狂的ファンが次々と詰めかけ、決勝前には105,000人がTTサーキット・アッセンを埋め尽くした。午前のウォームアップセッションで、決勝に向けた最終確認を終えたチームスズキエクスターライダーのふたりはどちらも大きな手応えを感じ、午後2時の決勝スタートを待つ。
アレックス・リンス、ジョアン・ミルはそれぞれ3番手、5番手のグリッドポジションからロケットスタートを切り、オープニングラップを1番手、2番手でレースをリード。しかしその後トップを走行するリンスが3周目の9コーナーで痛恨の転倒。リンスは再スタートを試みるもコース復帰は叶わず、スタートからわずか数周でまさかのリタイヤとなる。この週末は常に強いパフォーマンスをアピールし続け、表彰台への期待がかかっていたリンスにとっては悔しい結末となった。一方チームメイトのジョアン・ミルは、リンス転倒後数台にオーバーテイクを許し、5番手までポジションダウン。ドゥカティファクトリーの2台に一度はオーバーテイクを許したミルだったが、その後2台を執拗に追いかけ、再びオーバーテイクして4番手に。しかしラスト2周でミスを犯しオーバーラン。8番手までポジションを落としてそのままチェッカーを受けた。河内 健 テクニカルマネージャー「今日は強いレースを期待していたので非常に残念でなりません。アレックスに何が起こったのか、しっかりデータを調べて次に備えたいと思います。一方のジョアンですが、ラスト数周でポジションを落としてしまったことは残念でしたが、ムジェロ、カタルニアに続いてレースを完走できたことはポジティブでしたし、セカンドグループでしっかり戦えたということが、今日の唯一の良い点だったと思います。次のレースでまた仕切り直し、再びチャレンジしたいと思います。ありがとうございました。」ダビデ・ブリビオ チームマネージャー「今日はアレックスとジョアンがふたり揃って素晴らしいスタートを決めてくれ、オープニングラップを1番手と2番手で帰ってきたのを見た時には本当に興奮しましたね。この週末、アレックスは常に快調だったのに、ほんのちょっとのミスを犯したせいで転倒、リタイヤという結果となってしまい残念でなりません。そして今日はジョアンも本当に強い走りを見せてくれました。終盤の数周はタイヤのグリップが落ちて、我慢を強いられることとなってしまいましたが、最後まで健闘し、全てを出し切ってくれた結果だと思っています。決勝結果は期待していたものではありませんでしたが、我々チームはレース毎に強くなっていますし、勝てる強さを持っていると信じているので、また次戦のドイツGPで再びチャレンジできるのを楽しみにしています。」ジョアン・ミル「決勝ではもっと上位フィニッシュを狙っていたから、結果に関しては残念な気持ちだけど、今週末は全般的にポジティブな良い仕事ができたと思っているよ。スタートからゴールまで全力で戦うことができたしね。レース終盤はリアタイヤのグリップが落ちてどうすることもできなかった。だから最後の数周はリスクを冒すより完走してしっかりポイントを獲得しようと思って走ったよ。この数戦色々な部分でかなり進化を感じているから、またすぐにレースできることがとにかく楽しみさ。来週はさらに上位を目指すよ。」アレックス・リンス「今日はスタートが決まって、転倒するまでは本当に無理なく走れていたし、快調だった。8コーナーの立ち上がりでフロントがいつもより浮いてしまったので、それを抑えようと強くブレーキを掛けた瞬間、フロントが切れ込んでそのまま転倒してしまったんだ。今週末は調子もかなり良かったし、ペースも安定していたから本当に残念な気持ちさ。転倒がなければトップグループで最後までバトルできていたと思うから悔しいけど、来週末にはまたすぐに次のレースがあるから、そこで必ずリベンジするよ。」