MotoGP カタルニアGP 決勝日のカタルニアサーキットは朝から気温が上昇し、午前のウォームアップセッションでは路面温度が31℃まで達した。アンドレア・イアンノーネは週末の好調を維持し、トップタイムから0.385秒遅れでセッションを終了。またアレックス・リンスとシルバン・ギントーリは、それぞれ決勝に向け、マシンセットアップの最終調整を行った。
決勝はスタート直後から多くのドラマがあり、24周のレースは波乱の展開になった。レース序盤には数人のライダーが転倒。カタルニアGPにチームスズキエクスターからワイルドカード参戦したシルバン・ギントーリもその犠牲者のひとりとなり、怪我こそ免れたものの、長いレースを早々に脱落。またアレックス・リンスはスタート直後にポジションアップし、その後の展開を期待されるも、マシントラブルにより自らピットインし、そのままリタイヤとなった。アンドレア・イアンノーネは好スタートを決め、アグレッシブなライディングで序盤に激しいトップ争いを見せるも、タイヤの消耗に伴い、ペースを保つことができず、徐々にポジションダウン。しかし苦戦を乗り切り、トップ10でフィニッシュして、貴重なポイントを獲得した。アンドレア・イアンノーネ「決勝では全てを出し切って頑張ったから、結果に繋げられなかったことが悔しいよ。マシンは確実に良くなっているのを実感しているけど、まだ問題が全て解決されているわけじゃない。特に加速時のスライドコントロールが課題だね。でもタイヤの状態が良いレース序盤では、全力でトップに食らいついていけたし、良いパフォーマンスを見せることができたと思っているよ。早く問題解決をして、今後のレースでもっと活躍できるようにしていくよ。」アレックス・リンス「今日は気温が上がったせいで、決勝は序盤からかなり苦しかったよ。5周目を過ぎたころからバイクの問題を感じて、周回を重ねるごとに状態がさらに悪化したので、自らピットインすることにしたんだ。電気系の問題だと思ったからね。今週は色々なことがうまく回らなかったね。金曜、土曜の走行で、レースペース自体は悪くなかったのに、一発タイムをうまく出すことができなかった。とにかく今週のことは忘れて、次のアッセンに向けて仕切り直すよ。アッセンではまたトップグループでレースできるようにしたいね。」シルバン・ギントーリ「決勝は楽しみつつ、完走することが最低限の目標だったから、とても残念な気持ちだよ。楽しめた時間はほんとにわずかな時間だった。7コーナーで突然フロントが切れ込んでしまい、どうすることもできなかったんだ。今日は転倒者が多かったから、最後まで走っていたらポイントを獲得できたかもしれないと思うと、ますます悔しさが増すよ。幸いにも怪我はないので、また明日のテストでしっかり走り込むよ。」河内 健 (テクニカルマネージャー)「今年一番残念なレースとなってしまいました。アンドレアについては今週スピードはあったのですが、決勝のコンディションではそのスピードを発揮することができませんでした。アレックスはマシントラブルがあり、大変申し訳なく思っています。トラブルの詳細に関しては現在調査中です。今回はシルバンがワイルドカード参戦で、3台目のGSX-RRを走らせたのですが、早々に転倒してリタイヤとなってしまい、チーム全体としても結果を残すことができませんでした。明日は一日テストがありますので、そこで色々と試し、少しでもバイクを進化させて次のアッセンで再スタートしたいと思います。」ダビデ・ブリビオ (チームマネージャー)「今日は我々チームにとって、とても厳しい一日でしたね。アンドレアは好スタートを決め、序盤にかなり攻めの走りを見せてくれたのですが、そのせいでタイヤに負担を掛けてしまったのかも知れません。ここのようにグリップの低いサーキットでは起こり得ることだと思います。一方アレックスはマシントラブルが起こり、母国レースを自らリタイヤすることになってしまい、本当に残念で仕方ありません。そしてまたシルバンも、このレースをとても楽しみにしていたのに、早々に転倒・リタイヤという結果となってしまい、悔やまれます。この週末はツキから見放されてしまう形となりましたが、それもレース。次戦に向けて気持ちを入れ替え、またしっかり結果を残していけるように準備して臨みます。」関連:【MotoGP】 第7戦 カタルニアGP 結果:ホルヘ・ロレンソが2連勝
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