ロードレース世界選手権 マレーシアGP2日目は灼熱の太陽が照りつけ、酷暑の1日となった。気温も路面温度も上昇し、ライダーにとっては厳しいコンディションを強いられる形となったが、チームスズキエクスターのアンドレア・イアンノーネとアレックス・リンスは、共に力強い走りを見せ、リンス8番手、イアンノーネ9番手で、明日の決勝は揃って3列目グリッドからのスタートとなる。
ドライコンディションで行われた午前のFP3では、イアンノーネ、リンス共に好調な走りで、イアンノーネはストレートでQ2入り。リンスは僅か0.051秒差でトップ10入りを逃し、Q1で再チャレンジとなったが、Q1ではトップタイムでQ2入りした。Q2は12人のライダーで激しい順位争いが終始繰り広げられ、ラップ毎にトップタイムが塗り替えられて行く中、リンスはここでも好調なペースで速いラップタイムを刻み、2度目のピットアウトでさらにタイムアップを図って、ラスト2分で8番手に順位を上げる。イアンノーネもリンス同様、激しいタイムアタックを繰り返すが、最後のアタックラップのブレーキングで僅かにミスをし、チームメイトのリンスに続く9番手でセッションを終えた。アレックス・リンス「今日の予選は路面温度がかなり上がって、体力的にもきつかったよ。午前のFP3ではちょっと苦戦気味だったんだけど、FP4では単独で走って、良いペースを掴むことができたし、Q1では限界までプッシュして、トップタイムでQ2入りを果たすことができた。その結果、今シーズンのベストグリッドを獲得できたわけだから、今日はハッピーだよ。あとは明日の天気次第だけど、どんなコンディションになってもベストを尽くすのみさ。」アンドレア・イアンノーネ「FP3まではまずまず順調だったんだけど、午後になってタイヤのグリップが落ち、FP4、予選共に思うようなパフォーマンスが発揮できなかった。タイヤがもっとグリップしてくれたら、間違いなくあとコンマ1秒は詰められたはずだから悔しいよ。明日の決勝に向けてタイヤを選択しなくちゃいけないんだけど、まだどのタイヤを履くべきなのかが決められない状態で悩んでいるんだ。」ダビデ・ブリビオ (チームマネージャー)「ふたりのライダーが揃って3列目グリッドを獲得できたのは、チームのリザルトとしては悪くないと思っています。トップからのタイム差もかなり少ないので、明日の決勝も、ふたりが共にトップグループでレースしてくれるのを願っています。アレックスはQ1でアグレッシブに攻め、Q2入りの切符をもぎ取りましたし、続くQ2でも本当に素晴らしい走りを見せてくれました。レースペースも悪くないので、明日の決勝が楽しみです。アンドレアは予選で思い通りの走りができず、悔しさが残っているようですが、結果は9番手で、グリッドもアレックスと同じ3列目。良いスタートを決めることができれば、決勝はふたりとも十分チャンスがあるでしょう。」