ドゥカティのフランチェスコ・バニャイアが2025年シーズン2度目のポールポジションを獲得、日本GP予選でホンダのジョアン・ミルを退けた。バニャイアは、レッドブル・リンク、バラトン・パーク、バルセロナ、ミサノと苦しい戦いが続いていたが、ミサノ後のテストで施された重量配分の調整が功を奏し、もてぎでの週末序盤から復調の兆しを見せていた。
Q2の最初の走行では暫定ポールにつけたが、セッション中盤には8番手まで後退。しかし、自らのタイムを更新し、1分42秒911を記録して再び首位に返り咲いた。このタイムはもてぎの新しいレコードとなり、ポールポジションを確定させた。この更新により、ミルのキャリア初ポール獲得は阻まれ、ホンダにとっても2023年開幕戦以来となるポールのチャンスは消えた。その2023年開幕戦のポールを獲得していたマルク・マルケスは、今回ドゥカティで3番手につけ、今週末にもタイトル獲得の可能性を残した。一方で唯一のライバルである弟アレックス・マルケスは、Q1を突破したものの8番手にとどまった。KTMのペドロ・アコスタはQ2序盤にスロットルの不具合に見舞われたが、終盤に再びコースインして4番手を確保。ファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリ(ともにQ1組)が続いた。ホンダのルカ・マリーニは終盤にタイムを更新したものの順位は変わらず7番手。アプリリアのマルコ・ベッツェッキ、トラックハウス・アプリリアのラウル・フェルナンデス、LCRホンダのヨハン・ザルコ、VR46ドゥカティのファビオ・ディ・ジャンアントニオが続き、Q2進出組はわずか0.660秒差に収まった。なお、予選前のプラクティスで転倒したのはディ・ジャンアントニオとマルク・マルケスで、マルクはマーシャルに対して激しく抗議する場面もあり、スチュワードによる調査の対象となる可能性がある。ルーキーの小椋藍は、最後のラップでアレックス・マルケスをQ2から押し出す可能性があったが、前方での2件の転倒によるイエローフラッグでチャンスを逃した。ターン10でアレックス・リンス、ターン12でブラッド・ビンダーが相次いでクラッシュしたためだ。小椋はラップを取りやめず自己ベストを更新したものの、最終的にはあと0.1秒届かず13番手に。続く14番手はプラマック・ヤマハのジャック・ミラー、15番手には同じルーキーのフェルミン・アルデグエル(グレシーニ)が入り、彼もまたターン5で転倒を喫していた。ミゲル・オリベイラはアレックス・マルケスの後ろでアタックしたが、Q1では6番手で16番手スタート。続いてホルヘ・マルティンが17番手、アプリリア勢最下位となった。依然として怪我の影響が残るテック3 KTMのマーベリック・ビニャーレスは最下位。前を走るソムキアット・チャンドラからも0.5秒遅れをとり、金曜には「体調よりもバイクの振動が走行を制限している」と語っていた。2025年 MotoGP 日本GP スターティンググリッド1 フランチェスコ・バニャイア2 ジョアン・ミル3 マルク・マルケス4 ペドロ・アコスタ5 ファビオ・クアルタラロ6 フランコ・モルビデリ7 ルカ・マリーニ8 アレックス・マルケス9 マルコ・ベッツェッキ10 ラウル・フェルナンデス11 ヨハン・ザルコ12 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ13 小椋 藍14 ジャック・ミラー15 フェルミン・アルデグエル16 ミゲル・オリベイラ17 ホルヘ・マルティン18 ブラッド・ビンダー19 アレックス・リンス20 中上 貴晶21 エネア・バスティアニーニ22 ソムキアット・チャントラ23 マーベリック・ビニャーレス
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