MotoGP 第14戦アラゴンGPの決勝レースが27日(日)、モーターランド・アラゴンで行われ、ランク2位のホルヘ・ロレンソが今季6勝目、最高峰クラスで39勝目、当地で2年連続の優勝、キャリア通算60勝目を挙げ、ポイントリーダーとのギャップを23ポイント差から14ポイント差に詰めた。気温23度、路面温度39度のドライコンディションの中、2番グリッドのホルヘ・ロレンソは、ホールショットを決めると、週末のプラクティスで掴んだペースを刻んで単独走行。
5番グリッドのダニ・ペドロサは、6番グリッドのバレンティーノ・ロッシとの2位争いを展開。終盤に数度のオーバーテイクを繰り返して、0.090秒差で競り勝ち、優勝者から2.683秒差の2位を獲得。今季3度目の表彰台を獲得すれば、バレンティーノ・ロッシは、3位に入って13度目の表彰台を獲得。3番グリッドのアンドレア・イアンノーネは、単独走行で7.858秒差の4位。13番グリッドのアンドレア・ドビツィオーゾは5位まで巻き返し、7番グリッドのアレイシ・エスパルガロ、8番グリッドのカル・クラッチロー、10番グリッドのブラドリー・スミス、4番グリッドのポル・エスパルガロ、11番グリッドのヨニー・エルナンデェスがトップ10入り。最高峰クラスで100戦目を迎えた21番グリッドのアルバロ・バウティスタは、13位に入って4戦連続10度目のポイント圏内に進出。15番グリッドのユージン・ラバティは、初めてオープンオプションの最高位となる14位に進出。ウォームアップ走行で週末3度目、今季37度目の1番時計を刻んだポールポジションのマルク・マルケスは、2番手走行中の2ラップ目に週末2度目、今季12度目の転倒で、今季5度目の転倒リタイア。チャンピオンシップは、ポイントリーダーのバレンティーノ・ロッシに対して、ランク2位のホルヘ・ロレンソが14ポイント差に詰め、ランク3位のマルク・マルケスは、ポイントギャップが79ポイント差に拡大した。次戦日本GPは、ツインリンクもてぎで10月9日に開幕、11日に決勝レースが行われる。ホルヘ・ロレンソ (優勝)「懸命にプッシュし、テンションがかなり上がっていたので今はホッと一安心。マルケスから少しでも逃げたいと懸命に頑張ったが、それが簡単じゃないことはわかっていたんだ。ふたりのペースはほとんど同じだったし、ウォームアップのなかでも彼の強さを実感していたからね。もしも彼が転倒していなければ、ぼくらは最後までバトルし合うことになっただろう。そして僕は負けていたかもしれない。彼はおそらくタイヤの消耗をあまり感じなかっただろうから…。でも今日の僕は運が良かった。ボードで彼の転倒を知り、そのあともう1ラップ走ってからペドロサとの差を確認した。2ラップ目にしてすでに大きなアドバンテージができていることがわかったけれど、彼の後ろにはバレンティーノがいることもわかっていたから決してリラックスはできなかったんだ。だから集中を切らさず、ミスをしないようにしてその後の周回を走り切った。これが今日のレースのすべて。集中力を守り切ることができたことが今日の勝利につながったんだ。前の2戦は天候に翻弄され、バッドラックに見舞われてミスもおかしてしまった。今日の優勝が、その辛い思い出を忘れさせてくれる。それに、もしもこれ以上バレンティーノに差をつけられたら、タイトル獲得はほぼ不可能になっていただろう。今はチャンスが増えたわけだけれど、とくにこのあとのアジア太平洋での3連戦で何が起きるかは誰にもわからない。だから地に足をつけ、これまでどおりしっかり仕事に取り組み、毎回、毎ラップ、ライバルたちに勝つことだけだ。もてぎでは、2年連続で好成績をおさめることができた。決してヤマハに合ったコースではないが、マシンがよく走ってくれたんだ。ハード・ブレーキングと加速を繰り返すレイアウトは、ライバルのマシンにより合っているので決して楽ではないが、このところは僕らも速く強くなっている。優勝も不可能ではない。でもマルケスが手強いライバルになることは間違いない。チームを誇りに思い、日本のヤマハでマシン作りに携わるすべての人を誇りに思っている。マシンのあらゆる面が良くなっているが、とくに、この数年ウイークポイントになっていたコーナー進入の性能が素晴らしいんだ。このチームが4戦を残して早くもチーム・タイトルを決定したことは、僕らにとって大きな意味を持つ。成績もマシンのパフォーマンスも非常に素晴らしく、とってもハッピー」ダニ・ペドロサ (2位)「バレンティーノ(ロッシ)とすばらしいレースができてとてもうれしいです。残り5周で彼が後ろにぴったりついて、僕をパスしようとしていたので、とても難しいレースでした。でも、彼の前をキープしました。バレンティーノは、今回のような戦いにとても強く、どんなライダーをも負かします。そして僕は、それに対抗できないのが欠点の一つでした。でも、今日は彼に勝つことができました。バトルでは何度もポジションを入れ替え、大きなモチベーションにつながりました。とてもうれしいです。Repsol Honda Teamのすべての人に感謝したいです。次のレースではもっと強くなれるようにがんばります」バレンティーノ・ロッシ (3位)「すべてを賭けたよ。全力で戦った。なぜなら、どうしても2位に入ってホルヘとの差を5ポイントに留めたかったんだ。でも今日のダニは本当に強かった。できることはすべてやったが、最後に彼は僕の前にいた。でもその一方で、レース自体にはとても満足しているよ。まず何より楽しかったし、僕自身、とても強かった。ここアラゴンではいつも苦労してきたけれど、今日はこれまでで最高の走りができたと思う。レース序盤はダニをなかなか抜けなかったし、抜いたとしてもそれをキープするだけの速さもなかったので、彼の後ろについて行った。そのため終盤になってから、あんなに激しく攻めなければならなくなったんだ。僕のほうが速そうなところを見つけて何度もオーバーテイクを試みたが、彼はそのたびについてきて、その強さを実感させられたよ。そうなると僕にできることは、ただ集中して、ひとつひとつのコーナー進入でしっかりラインを守ることだけ。ところが最終ラップではふたりが接触し、僕は縁石に乗ってしまったので、あとは一か八か勝負をかける以外になくなったんだ。そして何も考えずにシケインに飛び込んだが、結局、彼が先にゴールラインを通過した。次のもてぎは好きなコースで、去年もいいレースができた。でもホルヘは僕よりも強くて優勝を果たしている。だから僕はまた全力で挑まなければならない。アドバンテージはわずか14ポ...
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