ホルヘ・ロレンソが、2012年MotoGP世界チャンピオンを決めた。スペイン人ライダーが最高峰クラスで2回チャンピオンに輝くのはこれが初めて。ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)は、予選2位から発進し2位でゴール。チャンピオンシップのライバル、ダニ・ペドロサ(ホンダ)が転倒リタイアに終わっため、最終戦を待たずして2012シーズンのMotoGPタイトルを手中にした。
全17戦を終えた時点で優勝6回、2位10回でシリーズポイントの合計は350ポイントとなり、ライバルのペドロサに43ポイント差をつけた。次回はいよいよ最終戦。ホルヘ・ロレンソはチャンピオン争いのプレッシャーから解放され、今季最後のホームレースに凱旋することとなった。ホルヘ・ロレンソ「何ということだ! ダニがミスをして転倒し、僕は思いがけず早めにチャンピオンになってしまった! ダニの離脱後もケイシーについて行きたかったんだけれど、今日の彼は強過ぎた。だから無理をせずに、自分のやるべきことをやったんだ。それは、しっかりと最後まで走りきること。そしてその結果、こうして2度目の世界タイトルを手にすることができた。何とも言えない、素晴らしい気分。チームのみんな、ヤマハ、家族や友人、スポンサー、ファン...僕を支えてくれたすべての人に心から感謝する。今日は信じられないくらいの最高の一日。ここまで非常に根気よく、非常に集中して頑張ってきた。そしてついに世界タイトルが舞い降りてきたんだ」ウィルコ・ズィーレンベルグ (ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー)「ダニに勝たなければならないことは、誰もが知っていた。もちろん彼のほうも、よくわかっていたはずだ。だから序盤から、あれほどハードにプッシュしていったのだ。結局、攻めすぎてしまったわけだが、その素晴らしいチャレンジ精神には敬服する。ホルヘのほうもとても好調で、とくに安定性では彼に優っており、あのまま行っていても勝てたと思うが、ダニの転倒後は完走だけを目指せば良かった。今シーズンは優勝と2位をいくつも積み上げ、その結果、こうしてタイトルを獲得することができた。素晴らしいシーズンだった」マッシモ・メレガリ (ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター)「ホルヘはヤマハのためにほんとうによく頑張ってくれた。今日も彼のトレードマークとも言える安定性と献身性を発揮し、着実に2位を獲得した。シーズン初戦のカタールから、彼の安定性と献身性はチャンピオンのそれだった。だから、そのときすでに、このような最高の結果を期待していたのだ。この成功を支え、勝てるマシンを用意することに尽力してくれたチームのみんなに、心からお礼を言いたい。彼らのおかげで、すべてのサーキットで優勝争いを展開することができた。毎回、彼の走りを見るのが楽しみだった。正真正銘のチャンピオンだ」